閉じる

フリーライター/エディター

クラウド会計ソフト「freee」などを展開するfreeeが、2月4日から全国253の信用金庫とのAPI連携を順次開始することを発表した。全国信用金庫協会に加入している260の信用金庫のうち95%以上との連携が一気に開始することになり、これは業界最大規模の金融機関との連携だ。

freeeはクラウド会計を始め、人事労務や開業手続きなど、スモールビジネスの業務をサポートするサービスを多角的に展開。すでに100万を超える事業所が利用しており、サービス開始以来、登録された取引総数は2億7000件を超える。

今回のAPI連携によって、freeeのユーザーは、「会計freee」にIDやパスワードを保存することなく、各信用金庫のオンラインバンキングでの利用明細を見ることができる。freeeはこれまでも14行の金融機関とAPI連携をしており、今回の発表で合計267の金融機関と連携することになる。

アプリストア開設でサービス連携を加速



今回の発表について、創業者・代表取締役CEOの佐々木大輔は、以下のようにコメントしている。

「私たちは『オープン』という考え方を大事にしており、今回の発表に踏み切りました。正直に言えば、私はユーザーの皆さんに会計や人事など、全ての領域でfreeeのサービスを使わなければならないとは思っていません。便利な他社製品があるのなら、そちらを使っていただくべきです。

これまで、日本のソフトウェア業界は自社への囲い込みを優先し、なかなか他社製品との連携を進めてきませんでした。freeeは、この常識を変えていきたい。

またfreeeは、アプリケーションプラットフォーム「freeeアプリストア」も公開。これはApp Storeのようなアプリ配信ストアだ。

これまでもfreeeは開発者向けにAPIを公開していたが、ストアの公開によって開発者とユーザーがより簡単につながれるという。ユーザーは「経費精算」「POSレジ」といったビジネスカテゴリごとにアプリを探すことが可能だ。

近年は業務改善のクラウドサービスが次々登場しているが、サービス間の連携が弱ければ、本当の業務効率化は望めない。例えば、せっかく勤怠管理サービスを導入してもそのために一々個別のサービスを開かなければ打刻や勤務状況の確認ができないのでは効率が悪い。

AWSを介したアマゾンダッシュボタンでワンタッチで打刻し、グーグルカレンダーなど普段使いのカレンダーで状況を確認できれば、サービスの定着率も大きく上がるはずだ。アプリストアの公開は、そうしたAPI連携を進めるための施策の一つだという。

今後、freeeは「だれでもビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォームをつくる」ことを目標に、2020年12月末までに金融面では法人ユーザーカバー率90%、プロダクト面ではアプリストアのアプリ数300以上を目指すという。

文=野口直希

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい