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ゲール・ベッカー(Photo by Alison Buck/Getty Images for TheWrap)

新米起業家だったゲール・ベッカーは1年半前、カリフラワーのクラスト(生地)を使ったピザに全てを賭けた。これが大ヒットとなり、同ピザは現在3秒に1枚売れている。

ベッカーの創業したカリパワー(Caulipower)のカリフラワーピザは、2017年3月にホールフーズの30店舗で販売開始されてから1000万枚以上を売り上げた。現在は、クローガーやウォルマート、セーフウェイなど、米国の食料品店約1万5000カ所で購入可能だ。カリフラワービザ市場にはトレーダー・ジョーズ(Trader Joe’s)などの企業も参入しているが、カリパワーブランドは市場の93%を占めているとベッカーは見積もっている。

ベッカーは、自身の成功はあるシンプルな公式に基づいていると述べる。それは、健康的な食事と時間、味が交差するところだ。「私たちはこの商品をグルテンフリーのピザとして売り込んでいない」とベッカー。「健康に良く、おいしいピザで、偶然にもグルテンフリーの商品だ」

ベッカーは元々、政治・広報の専門家で、経験豊富な企業役員だ。フォーブスでは、カリパワーの立ち上げ直前にベッカーの特集記事を掲載している。ベッカーのカリフラワーピザが普及したスピードは驚きのものだが、彼女によれば、同商品のような植物由来のピザを待っていたグルテンフリーやベジタリアン(菜食主義者)の大きなコミュニティーは既に存在していた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、カリフラワーを基にした食品市場は少なくとも1700万ドル(約19億3000万円)で、麺や米、パスタに代わる植物由来の代替食品市場は4700万ドル(約53億3000万円)まで成長したことが、米調査会社ニールセンの調べで分かっている。

ベッカーの2人の息子は幼少期、従来のパンやピザ生地に含まれるグルテンに耐性がないセリアック病と診断された。その息子たちに食べさせる食事のアイデアを得るため、ベッカーはピンタレストなどのサイトを検索することが多かった。そこで彼女は、グルテンフリーのクラストだけで、50万以上のレシピを見つけた。

しかし、こうしたレシピは複雑な場合もあった。ベッカーが初めてカリフラワーをクラストに使ったビザ作りに挑戦したとき、90分を費やした。息子たちは喜んだが、ベッカーは「『ピザ生地を作るのに90分は長過ぎる』と考えているのは自分だけではないはずだと思った」と語る。

カリフラワーピザのレシピが数十万存在するのを目の当たりにしたベッカーは、この分野に明確な商機があると考えるようになった。このピザを販売するならば、ビーガン(動物由来の食品を一切口にしない完全菜食主義者)やベジタリアン向け商品だけでなく、普通の冷凍ピザと比べても劣らない商品を作らなければならないと理解していたとベッカーは話す。

翻訳・編集=出田静

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