・Co-creating(共創)
グロッシアーはまず商品を開発し、その後どのように販売するかを検討する従来のコスメブランドとは異なり、顧客のニーズを特定してから商品を作る。そのため、販売やマーケティングのプロセスを簡素化することができる。顧客と共に商品を作り出しているということだ。
例えば、グロッシアーの「ミルキージェリー クレンザー」は、メイク落としとフェイスウォッシュという2つの商品を使い、2段階で洗顔することについて顧客と情報交換したことがきっかっけで開発したものだ。1つの商品に2つの機能を持たせることで、洗顔のプロセスを簡素化した。
2種類の商品から販売の機会を奪うことになるため、その他のブランドなら積極的には行わないことだろう。
・Community(コミュニティー)
グロッシアーは、ユーザーたちによる真のコミュニティーを築いてきた。そのコミュニティーを支援し、また新たなコミュニティーを形成するため、実店舗での販売にも乗り出した。
ニューヨークのソーホー地区に旗艦店をオープンしたほか、ロサンゼルスのメルローズ・プレイスにも出店。そのほか、複数の場所でポップアップ・ストアを開設している。ただ、実店舗の開設も含め、同社が行うことは全て、「オンラインでの対話を推進するためのものだ」。
デイビスによれば、同社の従業員の37%は“テクノロジスト”だ。満たされていないニーズに応えるより多くの商品の開発を実現するため、より適切なデータの収集を目指し、デジタル分野に特に力を入れているという。