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国際送金サービスを手がけるフィンテック企業「TransferWise(トランスファーワイズ)」はここ数年で急成長を遂げ、昨年の売上は1億5100万ドル(約168億円)を記録。社員数1200名の同社の売上は、2016年の4000万ドルから4倍近くに伸び、純利益は800万ドルを達成した。

現在38歳のクリスト・カーマンと、37歳のターヴェット・ヒンリクスらがTransferWiseを設立したのは2011年のこと。創業のきっかけは当時ロンドン在住だったCEOのカーマンが、母国のエストニアに銀行で送金をする際、手数料の高さにうんざりしたことだった。

その後、カーマンはピア・ツー・ピアの仕組みを用いることで、国際送金で発生する手数料を抑えるサービスを考案した。TransferWiseで米国から海外に送金する際の平均手数料は0.6%。これに対し、従来の銀行を用いた場合は約5%だ。TransferWiseは現在、約300万人に利用されている。

同社は今春、国境をまたいで利用できるボーダレスアカウントとデビットカードの提供を、英国と欧州で開始した。これにより企業や個人が、複数の国で異なる通貨の支払いや受け取りを行うことが可能になった。この取り組みにより、取り扱い高は大幅に上昇。2018年4月の月間28億ドルから、4ヶ月後には月間40億ドルにまで増加した。

「ボーダレスアカウントの導入は、企業としての新たなステップになった」と同社の広報担当は述べた。送金サービス分野では、取り扱いボリュームが増えるほど競争力が高まる。

「TransferWiseを用いた送金では、ドルベースの高い為替手数料を支払う必要がない」と、CB Insightsのフィンテック担当のLindsay Davisは話す。「お金のやり取りはTransferWiseの口座同士で行われるため、為替レートに潜む手数料を回避できる。これは非常によく出来たスキームだ」

ボーダレスアカウントの導入により、TransferWiseはさらにまた一歩、従来の銀行のサービスとの差を縮めたことになる。「彼らは以前、銀行に置き換わるサービスを目指している訳ではないと述べていた。しかし、今回の取り組みで彼らのサービスはまた大きく前進した」とDavisは述べた。

TransferWiseはこれまで累計で3億9700万ドル(約443億円)の資金調達を行っている。同社の広報担当は「現状ではIPOやその他のエグジットの計画はない」と述べた。

編集=上田裕資

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