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ジャラ・ジョバンプトラ(Photo by Kimberly White/Getty Images for The New York Times)

過去4年間の仮想通貨分野を振り返ると、市場は乱高下を繰り返す激しい荒波のなかにあったといえるだろう。しかし、そんな状況下でも自分の信念を貫き、生き残ってきたベンチャーキャピタリストがいる。

その一人にあげられるのがニューヨーク本拠の「フューチャー・パーフェクト・ベンチャーズ(FPV)」の創業者、ジャラ・ジョバンプトラ(Jalak Jobanputra)だ。FPVは今回、第2回のファンドを組成し、ブロックチェーン領域のスタートアップへの出資を行なう。

著名投資家のマーク・アンドリーセンやクリス・ディクソン、クリス・サッカらも資金を注ぐFPVは、関係筋によると今後5000万ドル規模の調達を目指している。

現在45歳のジョバンプトラは投資銀行に務めたのち、1990年代後半にスタートアップへの投資を開始した。その後、2013年にビットコイン関連のカンファレンスを訪れた際に仮想通貨のポテンシャルを知った。

当時はまだこの分野に関心を持つベンチャー投資家は少なかったが、彼女は自身の多様性あふれるバックグラウンドが、新たな領域への進出を後押ししたと述べる。「移民として米国にやってきた一人の女性として、テクノロジーを理解する人間として、今は絶好の機会だと思った」とジョバンプトラはいう。

「私は新興国でもシリコンバレーでも仕事をしてきた。自分には世界をマクロ的視点から見る力がある」

彼女は有力ベンチャーキャピタルのPantera CapitalやBlockchain Capitalらとともに、この分野でも最も初期に立ち上がったブロックチェーンに特化したファンドを組成。2014年にジョバンプトラは、ブロックチェーン基盤の決済プラットフォーム「BitPesa」や取引アプリ「Abra」の株式を取得した。

今回のファンドの組成にあたり、彼女が選んだのは仮想通貨のインフラまわりの企業たちだ。トレードソフトウェアを開発する米国のStrix Leviathan、仮想通貨資産の保管業務を行なうInvisible Labs、不動産をトークン化する企業のHarborなどだ。

仮想通貨分野に参入する以前の彼女は、サプライチェーン向けのソフトウェア企業「Viacore」や金融機関向けソフトウェア企業「Yodlee」に投資した。Viacoreは2006年にIBMに買収され、ジョバンプトラは約6倍のリターンを得た。Yodleeも2014年に上場を果たし、10倍以上のリターンを得た。

これから先、仮想通貨分野のスタートアップに投資を行なうにあたり、彼女が最も重視しているのは創業者がどれほどの情熱をその事業に抱いているかだという。

「2014年から2017年の前半まで、仮想通貨分野は厳しい冬をむかえていた。そこで試されたのは忍耐強さと、本当の情熱を持っているかどうかだった。けれど、私が資金を注いだ企業の9割は今でも事業を続けている。彼らは正しいゴールを見据え、最も困難な時期でも赤字は出していなかった」

もう一つ、ジョバンプトラが重視するのはダイバーシティの課題だ。彼女は仮想通貨やブロックチェーン領域でダイバーシティの推進を唱える女性団体「Collective Future」の代表も務めている。「出資を行なう場合、その企業がダイバーシティの問題を真剣に捉えていることを条件としている」

彼女が今回の第2回のファンドの出資先に選んだ企業、9社のうち4社が、女性が立ち上げた企業だという。

編集=上田裕資

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