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2018.07.10 07:30

実は勘違いしている?ブロックチェーンと暗号通貨、6つの誤解

ビットコインやその仕組みについては、残念ながら一部で誤った知識が伝えられている。恥をかかないためにも、デジタル時代の「お金の教養」をしっかり身につけておこう。


ビットコインとブロックチェーンについては、いまだに誤解が少なくない。ビジネスであれ、投資であれ、この世界に足を突っ込むつもりなら、基本的なメカニズムを理解することが不可欠。民間の実務家や有識者からなる「フォーブス・テクノロジー評議会」が、仮想通貨およびブロックチェーンに関して、よくある誤解を6つ取り上げて解説する。

【誤解1】 暗号通貨取引は匿名である
 
ビットコインなど暗号通貨による取引はすべて匿名だと考えている人は意外に多い。ビットコインは「公的」な台帳であり、一つのアドレスからほかのアドレスにどれだけの金額が送られたかという証拠がきちんと残るため、けっして匿名ではない。多くの政府機関が、主要な暗号通貨取引所との間で、通貨所有者のアドレスのマッピングを行うことでも合意している。

【誤解2】ブロックチェーンは商取引のすべてを変える
 
ブロックチェーンはしばしば、企業が取引を記録・管理するやり方を変える技術として理解されている。だが現在一般に用いられているやり方に比べると、手続きが煩雑で、スケール(規模の拡大)するのが難しく、取引を確認するための時間もかかる。セキュリティに関していえば、高い安全性や取引記録の不変性が必要な場合にはたしかに役に立つだろうが、それ以外だと、実際の利用場面は限られている。

【誤解3】暗号通貨の価値は変動幅が大きいからブロックチェーンは信頼できない
 
暗号通貨の変動をブロックチェーン技術の信頼性に結びつける議論はよく見られるが、これは正しくない。ブロックチェーンは暗号通貨以外にも多くの使い道があり、長期的にはゲームチェンジャー(革新的なもの)となるだろう。新しいテクノロジーが登場するときによくあることだが、最初の使われ方やインターフェイス、コンテンツは過大評価され、その土台になっている重要なテクノロジーは過小評価されるものだ。

【誤解4】 暗号通貨は犯罪者に一番役立つ

「分散化」と「匿名性の高さ」という特徴が、犯罪者にとって望ましいのは事実だが、政治・経済的に不安定な状況に置かれた善良な市民にとっても素晴らしいものだ。汚職が蔓延する地元の銀行に安心してお金を預けられない場合や、自国の政治・経済が混乱する恐れがある場合には、暗号通貨はお金を一時的に置いておくのに最高の場所となるだろう。

【誤解5】暗号通貨やブロックチェーンは、技術者と金融業者のためのものだ
 
2018年1月に米簡易決済大手のスクエアが、個人間の送金アプリ「Cash App」上でビットコインの売買を行えるようになったと発表した。スクエアのように広く知られている企業が取引所ビジネスに参入した意義は大きい。暗号通貨やブロックチェーンについては「胡散臭い」と感じて敬遠する消費者が少なくない。だがスクエアのように一般の消費者から信頼されている企業が暗号通貨を取り扱うようになったことで、今後は徐々に利用が広がっていくのではないだろうか。

【誤解6】トークンとコインは同じものだ
 
暗号通貨には、「コイン」や「トークン」といったものがある。コインは単に価値を保存するという一つの使い方しかないが、トークンは所有権や使途、収入、代替可能性といった複雑なレベルの「価値」を保存することができる(所有権には不動産取引や知的所有権を含む)。紛らわしいかもしれないが、トークンとコインはあくまで別のものとして理解する必要がある。

文=フォーブス・テクノロジー評議会

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