トーチ湖はかつてミシガン湖の一部だったが、湖の北西部に砂州ができたことによって独立した湖になった。広さは約76平方キロメートル、水深は深いところで87メートルという州で2番目に大きい湖だ。ミシガン州は夏のバケーションを楽しむ場所としておなじみだ。
サマーパーティーに最適なのが、ボートも停泊している砂州だ。砂州のすぐ近くから急激に深くなるため、ターコイズブルーの水が深い青色に変化しているのが見られる。ジェットスキーやボート、釣りに最適で、米国の富豪たちも訪れる人気の観光地だ。
トーチ湖はマイケル・ムーアやキッド・ロック、エミネムなどのミシガン州出身の有名人にも愛されている。トーチ湖の名前は、ネイティブアメリカンが夜間に魚を捕る際にトーチ(たいまつ)を用いていたことに由来している。
トーチ湖の水が美しいのには地質が関係している。この湖は氷河期に氷河によって削り取られて誕生した。氷河期の終わりに氷河が減少し、湖や岩石が削り出されたのだ。
湖底には氷河があった頃に粉砕された炭酸カルシウム (石灰岩)が堆積している。炭酸カルシウムによって、有機物の含有量が低く保たれ、水の透明度が維持されている。カリブ海においても炭酸カルシウムが同じ役割を果たしていため、トーチ湖はカリブ海に似ているのだ。
白い砂州と透明な水が恋しくなったら、ミシガン州のトーチ湖を目指してみるのもいいだろう。