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キラウエア火山(Photo by Mario Tama/Getty Images)

ハワイでは緑色の石が空から降り注いでいる──。これは1カ月前から続いているキラウエア火山の噴火によるものだ。

緑色の石の正体はハワイの溶岩に含まれている鉱物のカンラン石だ。ジュエリーにできる宝石レベルの品質のものはペリドットと呼ばれる。火山が噴火し溶岩が飛び散ると、そこに含まれているカンラン石が小さな石として降ってくる。

ハワイには緑色の砂浜を持つビーチが複数ある。これは玄武岩質溶岩から出たカンラン石が集まったものだ。実はカンラン石は地中に一般的に存在する鉱物だが、母岩から分離された状態で見つかるのは稀で、宝石レベルの品質のものはほとんどない。

専門家によると地球の上部マントルの50%以上がカンラン石かその類で構成されているという。どこにでもある鉱物だが、それが空から降ってくるのは珍しい現象だ。

ツイッターには下記のような文面が投稿された。「(ハワイに住む友人によると)ある朝突然、地面に無数の緑色の石が落ちていたという。こんな石が雨のように降ってくるとは、自然の驚異というべきだ」

ハワイの火山はホットスポット火山と呼ばれ、プレートの境界に存在するのではなく、海洋地殻を突き破る形でマグマが噴出する。海洋地殻の成分は上部マントルによく似ているため、カンラン石も豊富に含まれている。

別のツイッターユーザーは降ってきた石の写真を添えて「キラウエアが生んだ小さな宝石だ」と投稿した。

カンラン石はハワイでは玄武岩に埋まった状態でどこにでも存在する。火山では通常、カンラン石は玄武岩質の溶岩とともに地表に出てきて岩石の中に固定される。しかし、溶岩が空中に放出されると飛び散って急激に冷却され、カンラン石が独立した結晶として石化するのだ。

今ハワイに行けば、緑色の石が降ってくる現場を目撃できるかもしれない。しかし、岩石や鉱物を持ち帰るのは、品がないだけでなく違法だ。目で楽しむか写真に収めるだけにとどめ、カンラン石はそのままにしておいてほしい。

編集=上田裕資

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