米若者に広まる「地球平面説」 NBA選手の発言がきっかけか

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「地球は丸い」と考える18~24歳の若者の比率が、66%にとどまっていることが最近の調査で判明した。調査会社「YouGov」は今年2月、8215人の米国人を対象に“地球の形をどう考えているか”という調査を行った。

その結果、実に多くの若者が地球は平らであると考えている、もしくは「地球は丸い」という概念に疑問を持っていることが分かった。この調査では、回答者に地球の形について以下の選択肢から選んでもらった。

1. 地球は丸いと信じている。
2. 地球は丸いと信じてきたが、最近は疑っている。
3. 地球は平らだと信じてきたが、最近は疑っている。
4. 地球は平らだと信じている。
5. その他/分からない。

このなかで、1を選んだ人の比率は55歳以上では94%だったが、18〜24歳の年齢層では66%だった。驚くことに34%もの若者たちが、地球が丸いことに疑問を抱いており、4%が「地球は平らだ」と答えていた。

調査対象者の全体では「地球は平らだ」と信じている人は2%だった。また、地球が平らだと信じている人には宗教的な影響が大きいようで、52%が自らを「信心深い」としている。

しかし、ミレニアル世代の若者に地球が平らだと信じる傾向が強まっているのは興味深い。彼らは26歳のバスケットボール選手のカイリー・アービングに影響を受けているのかもしれない。アービングは昨年2月、NBAオールスター直前に収録されたポッドキャスト番組で「地球平面説」を唱えて全米を騒然とさせた。

また、科学情報サイト「IFLScience」のRobin Andrewsによると、特定の宗教の敬虔な信者は科学を疑い、科学的なリサーチや研究結果を信じない傾向があるという。

さらに、収入によっても人々の地球観は異なるようだ。「地球が丸い」と答えた人は、収入が4万ドル(約430万円)以下では79%、8万ドル(約860万円)以上では92%だった。

編集=上田裕資

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