「ヒュンダイ」のほか「キア」「ジェネシス」などのブランドを擁するヒュンダイは、合わせて6車種が特に高い評価を受けた。一方、スバルは今年発表した7モデルのうち、62車種に入らなかったのは1車種のみだった。
62車種の中で「トップセーフティーピック・プラス」の評価を獲得した15車種は、以下のとおりとなっている。
小型車:キア「フォルテ」「ソウル」、スバル「インプレッサ」「WRX」
中型車:スバル「レガシィ アウトバック」「レガシィB4」、トヨタ「カムリ」
高級大型車:BMW「5シリーズ」、ヒュンダイ「ジェネシスG80」「ジェネシスG90」、リンカーン「コンチネンタル」、メルセデス・ベンツ「Eクラス」(セダンのみ)
中型SUV:ヒュンダイ「サンタフェ」「サンタフェ スポーツ」
中型高級SUV:メルセデス・ベンツ「GLCクラス」
そのほか47車種は、「トップセーフティーピック(Top Safety Pick)」の評価となった。
評価基準を追加
消費者による最も安全な車の購入を支援するためにIIHSが毎年実施しているこの評価で、最高ランクとなる上記2つのカテゴリーに入るためには、前面衝突安全テストで最高評価の「Advanced(高度)」、またはそれに次ぐ「Superior(上級)」の判定を受ける必要がある。さらに、運転席側のスモールオーバーラップ衝突、側面衝突、ロールオーバー(車両転覆)、追突想定の全ての試験で「Good(優)」、ヘッドライト性能でも「Acceptable(良)」以上の評価が必要だ。
さらに、「トップセーフティーピック・プラス」と評価されるためには、助手席側のスモールオーバーラップ衝突テストでも「優」または「良」、ヘッドライト性能で「優」の判定が必要になる。
IIHSによれば、今回から従来の運転席側に加え、助手席側についてもスモールオーバーラップ衝突テストを導入したのは、自動車メーカーの中には助手席側の安全性に対する意識が不足しているものがあることが分かったためだという。
そのほか、ヘッドライトについての評価を追加したのは、ロービームとハイビームで走行中の道路への光の当たり方や、対向車線の運転者が認識する光量を調べ、性能を評価するためだ。
IIHS の会長は発表文で、ドライバー以外の同乗者の安全性を維持する機能はここ数十年で大幅に向上したと指摘するとともに、次のように述べている、
「自動車メーカーはいずれも、消費者の選択において安全性が果たす役割の重要性を認識するようになっている。また、われわれのエンジニアと協力し、消費者を衝突事故から守り、自動車の設計に真の変化をもたらすために次に必要なものは何かを明らかにすることに、一層前向きになっている」