事業で惨めな失敗をした後、ついに大成功を収めた人は多い。失敗を受け入れるのは難しいだろうが、失敗経験のある人は後により大きな成果を達成している。
以下は、「失敗は成功の母」である4つの理由だ。
うまくいかない方法を学べる
人は時に、良い例の前に悪い例を知っておく必要があるものだ。うまくいく方法に注力する前に、何がうまくいかないのかを知っておく必要がある。一流のリーダーたちが業界の頂点にいる理由は、全てが簡単に上手くいったからではない。いくつも失敗を経て、そこから学び、物事を知ったからこそ、後になって成功できたのだ。
クラウドコミュニケーション大手ネクスティバ(Nextiva)の共同創業者で最高経営責任者(CEO)のトマス・ゴルニは、失敗と成功の両方を経験した起業成功者の良い例だ。ポーランドで育ったゴルニは、米国に渡り、自分自身の運命をコントロールできる日を夢見ていた。ウェブホスティングサービスを提供するスタートアップ企業に入り、株式を得ると、ゴルニは20代前半にして億万長者となった。
しかし、ドットコム・ブームとバブル崩壊で幾つかの失敗を犯し、ゴルニは破産寸前となった。だが時間と努力を費やしたことで数年後にはリーダーとして頭角を現し、別のウェブホスティング会社を成功させ、最終的にこの会社を約10億ドル(約1090億円)で売却した。
もしゴルニが初めから成功していたら、これほどの成功はつかめなかったかもしれない。ネクスティバは今や15万人の顧客と750人以上の従業員を抱え、その勢いは衰える兆しがない。
心構えができる
現実は残酷だ。スタートアップのうち9割は失敗し、生き残るのはたったの1割だとも言われており、起業時は誰もが自分こそがその1割に入ろうと努力する。しかし、これほど失敗率が高いということは、たとえ最高の起業家であっても、そのキャリアのどこかで失敗を経験していて、その失敗を将来に活かす方法を学んできた、ということだ。
一度事業に失敗したからといって、新たな事業も失敗するというわけではない。最高のリーダーは、過去の失敗にくよくよしない。失敗も挑戦の一部であり、時には失敗こそが成功を勝ち取るための第一歩だと心得ている。アプローチや心構えを変えることで、似たような失敗を繰り返さないよう自分を成長させることができる。