ウーバーCEO問題を解決する最善策はこれだ

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<反論3>
ウーバーは実際に面接をすることなく人を雇うので、あなたの提案は実践不可能だ。

<回答>
これこそまさに、ウーバーをむしばむ問題の根本原因だ。人となりがよく分からない人々を採用するなど、一体どんな企業のすることだろうか?

私はウーバーの倫理規範を批判してきたが、同社のサービス自体は数年前から何度も利用している。私が会った運転手は全員、採用前に面接を受けたことは一度もないと話していた。

あなたは、病院による事前審査を受けていない外科医が執刀する心臓手術を受けたいと思うだろうか? もちろん嫌だろう。

もちろん、心臓切開手術は生死を分ける問題なので、外科医には徹底的な採用プロセスが課されるのは当然だ。しかし車の利用も同様に、命に関わる問題だ。

もしウーバーの運転手が運転中ずっとスマホで会話し、歩行者をひきそうになったり、一時停止の標識を無視したりすれば「今すぐ車を止めて降ろしてくれ」と言うだろう。それが正しい選択だ。

ウーバーと同じ過ちを避けたければ、人格の優れたCEOを配置する、あるいは自分自身が人徳のあるCEOになるだけでは十分ではない。企業文化全体が会社の価値観と合致していなければならない。そしてその取り組みは、採用から始まる。

企業の全職位に人格者を採用することは、財務目標を達成する最善の方法ではなく、唯一の方法だ。

編集=遠藤宗生

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