ADAによれば、米国の若年成人(18〜34歳)のうち3人に1人(33%)が、虫歯や歯茎の問題を理由に笑顔を見せることに消極的になっている。また、5人に1人が歯に問題があることを理由として、人との交流を避けているという。さらに、28%は歯や口元の状態が、仕事の面接を受けることに悪影響を及ぼしていると答えた。
調査では若年成人の歯の問題に関して、そのほか以下の点が明らかになった。
・ 治療していない虫歯がある人は30%以上(その他の年齢層と比較して最多)
・ 「かじる」「かみ砕く」のどちらにも問題がある人は35%
・ 歯と口元の問題が原因で、人生における全般的な満足度が低下していると考える人は38%
・ 現在の子どもたちと比べて、家庭の経済的な理由で歯の治療が受けられなかった人は3倍に上る。
・ 毎年歯科医を受診する人は、30%
・ 歯に関する問題では、「痛み」を訴える人が最も多い
──笑顔を見せたくないと思うのも、無理はないだろう。
原因は?
こうした状況が生まれた原因は、どこにあったのだろうか?専門家らによれば、費用と利便性、患者たちの考え方の変化などが挙げられるという。
調査結果によると、最大の問題は治療費だ。どの年齢層にとっても手頃な料金で治療を受けられるかどうかは大きな問題だが、ミレニアル世代には特に、影響が大きい。就職に苦労していたり、学生ローンを抱えていたり、家庭を持ったばかりの人が多いこの世代は、特に金銭的な余裕がない。
また、低賃金で働く人が多いこの世代は、歯科治療や歯科保険への加入に充てる資金が不足している場合が多い。さらに、ビジネスニュースサイトのビジネス・インサイダーのある調査によれば、ミレニアル世代の年収の中央値は、モンタナ州で1万8000ドル(約196万円)、コロンビア特別区(首都)で4万3000ドル(約468万円)と、非常に大きなばらつきがある。