1989年12月13日、米ペンシルベニア州レディングに誕生した人気歌手のテイラー・スウィフトは、生まれ年をタイトルにしたアルバムとツアーの成功によって1年間で1億7,000万ドル(約185億円)を稼ぎ、26歳にして世界で最も稼ぐセレブリティとなった。
「1989」ツアーは北米地域で2億ドルの興行収入を上げ、ザ・ローリング・ストーンの記録を更新。ワールドツアー全体の収入は2億5,000万ドルに達した。同名のアルバムは世界で900万枚を売り上げ、ビルボードの全米アルバムチャートで1年間にわたり上位10位以内にとどまった。
スウィフトはさらに、アップルやコカ・コーラ、ケッズなどのブランドの広告にも出演。資産総額は推定2億5,000万ドルで、フォーブスの「米国の女性芸能人長者番付」で最年少のランク入りを果たした。
フォーブスがまとめた今年の「世界で最も稼ぐ30歳未満のセレブリティ」ランキングに入った30組のうち、最年少は22歳のジャスティン・ビーバー(6位)だった。テニス界のスター、ラファエル・ナダル(18位)はランキング対象期間(2015年6月1日~16年6月1日)終了から2日後に30歳の誕生日を迎え、かろうじてランク入りを果たした。ドレイク(17位)とウサイン・ボルト(27位)も対象期間後に30歳の誕生日を迎えている。
昨年のランキングでは、スウィフトは1位の座を英ボーイバンド「ワン・ダイレクション」に譲っていたが、今年は両者の位置が逆転。1億1,000万ドルを稼いだワン・ダイレクションは2位に甘んじた。
3位は、世界で2番目に稼ぐスポーツ選手リオネル・メッシの8,150万ドル。メッシは昨年7月、父親とともに脱税の罪で有罪判決を受けたが、その後判決を不服として上訴。訴訟は現在も進行中だ。
今年のランキングには女優1人、ミュージシャン9組、スポーツ選手20人が入った。芸能界では若さが重視されるが、スポーツ界ではその傾向が顕著だ。世界で最も稼ぐスポーツ選手100人の平均年齢は31歳なのに対し、最も稼ぐ映画男優20人の45%が50歳を超えている。
世界で最も稼ぐ30歳未満のセレブリティとなった37人のうち、ほぼ3分の1に当たる35.1%が米国以外の出身だった。13位に入った韓国のボーイバンド「ビッグバン」の年収は、ランク入りした非米国出身者の合計年収のほぼ半分に当たる4,400万ドルだった。
男女間の格差は残念ながら大きく、ランク入りした女性は4人だけだった。うち3人はシンガーソングライターで、残る1人は世界で最も稼ぐ映画女優のジェニファー・ローレンス(12位)だった。今年世界で最も稼いだ30歳未満の女子スポーツ選手となったマリア・シャラポワの年収は2,190万ドルで、ランク入りを逃した。
ランキングの対象となったのはマネジメント料・税引き前の年収で、算出に当たってはニールセン、ポールスター、IMDB、ボックス・オフィス・モジョなどがまとめた数字に加え、エージェントやマネジャー、弁護士、業界関係者や本人へのインタビューの内容を加味した。