だが米疾病対策センター(CDC)の新たな調査によれば、アメリカ国民のうち、この5つ全てを実践しているのはわずか6%程度。この数字を見ると、問題は「何をすれば」健康になるのか、ではなく「どうやって」人々にそれを実践させるかなのかもしれない。そして自ら苦労した経験のある人なら知っているように、行動や習慣を変えるのは口で言うほど簡単なことではない。
CDCの調査では、全米50州の21歳以上の成人40万人のデータを検証。5つの健康習慣についてはそれぞれ、「現在喫煙していない」「定期的に運動している」「飲酒はしない、あるいは適度な飲酒のみ(男性は1日2杯、女性は1杯まで)」「正常な体重を維持している」「夜に十分な睡眠をとっている(7時間以上)」と定義した。その結果は次のとおり。
・5つの健康習慣全てを実践していたのは全体の6.3%
・4つを実践していたのは24.3%
・3つを実践していたのは35.4%
・2つを実践していたのは24.3%
・1つを実践していたのは8.4%
・どれも実践していなかったのは1.4%
全体として、女性で高齢、大卒でアジア系の人が最も、5つ全てを実践している傾向が強かった。5つのうち4つを実践している傾向が最も強かったのは、西海岸、ロッキー山脈諸州在住の人々。最も実践度合いが低かったのは、南部やオハイオ川流域にある州の人々だった。
調査報告書の著者であるウェイン・ジャイルスはこう言う。「太平洋諸州とロッキー山脈諸州の人々の方が、南部諸州やオハイオ川流域の人よりもずっと、健康習慣を実践する傾向が強いことが判明した。つまり、どこに住んでいるかということが、これらの健康習慣を実践するかどうかを決定づける重要な要因なのだ。人々に選択肢を提供し、これら5つの健康習慣を実践したい人々が、そのためのリソースや支援を得られるようにしなければならない」