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テクノロジー、eコマース担当ライター。

Gil C / Shutterstock

中国のアリババ・グループは4月12日、ドイツのロケット・インターネットが設立した東南アジアのeコマース企業「ラザダ」(Lazada)の経営権を取得した。買収額はアリババにとって過去最高となる10億ドル(約1,080億円)。5億ドルでラザダの新株を取得し、残りの5億ドルでロケット・インターネットやイギリスのスーパーマーケット大手テスコ、スウェーデンの投資会社AB Kinnevikなどの既存株主から保有株を買い取るという。

インドネシアほか6カ国で展開中

2011年に設立されたラザダは「東南アジア版アマゾン」と呼ばれ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピンの6か国で事業を展開している。同社はこれまでに7億ドル(約756億円)を調達しており、2014年11月にはシンガポールの政府系ファンドであるテマセク・ホールディングス(Temasek Holdings)が主導したラウンドで2億5,000万ドル(約270億円)を調達している。

東南アジアのeコマースはまだ歴史が浅いが、地域の人口は5億6,000万人と巨大なマーケットだ。アリババにとっては、ラザダを傘下に収めることでこの有望な市場で一気にプレゼンスを獲得することができる。アリババは、これまでにもFlipkart のライバルであるインドのeコマース企業Snapdealが昨年8月に5億ドルを調達したラウンドに参加している。

「グローバル展開はアリババグループにとって重要な成長戦略だ。我々はラザダへの出資によって、中国の外に巨大な顧客基盤を持つECプラットフォームを獲得し、優秀な経営チームを手に入れることもできた。これにより、世界で最も魅力的なインターネット通販市場で強固な事業基盤を築くことができた」と同社のマイケル・エバンズ社長は声明の中で述べている。

企業価値は1,600億円だが年160億円の赤字

今回のディールにおけるラザダの評価額は15億ドル(約1,620億円)だが、これは同社の増え続ける赤字額からすると大きな金額にも見える。ラザダの2014年の売上高は1億5,430万ドル(約167億円)と、2013年の7,550万ドル(約82億円)から倍増しているが、純損失も2013年の6,700万ドル(約72億円)から1億5,250万ドル(約165億円)へと大幅に増えている。

一方で、eコマース市場における総取引額(GMV)ベースのシェアは拡大している。2014年のGMVは3億8,400万ドル(約415億円)で、2013年の9,500万ドル(約103億円)から3倍以上に増えている。

「アリババの傘下に入ることで、5億6,000万人の消費者に対してどこよりも豊富でユニークな品揃えを提供することが可能になる」とラザダグループのマクシミリアン・ビットナーCEOは述べている。

ロケット・インターネットは2011年にラザダを設立して以来、総額で2,050万ドル(約22億円)を出資している。今回のディールでは、アリババに対して9.1%分の株式を1億3,700万ドル(約148億円)で売却するが、8.8%分の株式は継続して保有するという。

「アリババは東南アジア地域で強力な戦略的地位を築いており、ラザダの飛躍的な成長を後押ししてくれるだろう」とロケット・インターネットのオリバー・サムワーCEOは声明で述べている。

編集=上田裕資

 

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