「働き方」が問われる昨今、企業の中核として活躍が期待されるミレニアル世代にとって、仕事へのモチベーションを上げる要素は“高収入の獲得”ではなく、“達成感”や“自己実現”だと、世界中の多くの経済アナリストが分析している。
デロイト トーマツが先ごろ発表した、世界29カ国のミレニアル世代を対象とした意識調査レポート「The Deloitte Millennial Survey 2016」では、こうした彼らの意識を未だ多くの企業が汲みとれていない現実を浮き彫りにする結果となった。調査によると、驚くことに、彼らの66%が2020年までに転職を考えているというのだ。
今後、経営者は企業の持続的成長を実現していくために、ミレニアル世代の意識といかに向き合っていくかが問われることは間違いない。
理想の経営者像もまた、一昔前とは随分変わってきているようだ。同レポートの前年度調査で、ミレニアル世代にとっての理想の経営者とは、という問いに対して、以下のような結果が出ている。
・ 戦略的な思考を持つ人物(39%)
・ 親しみやすい人柄(34%)
・ ビジョンを持った人物(31%)
巨大な存在感で会社を牽引するカリスマ社長には、あまり惹かれない傾向にあることがわかる。一方で、経営者サイドもまた、リーダーに求められる役割が大きく変わってきていることを肌で感じているようだ。
日本能率協会が2014年に、同協会のセミナー参加企業の役員223名を対象に実施した「経営者コンピテンシーに関するアンケート」は、これからのビジネスの世界でリーダーに必要な資質とは何か、その答えを多くの経営者がすでに自ら導き出していたことを明らかにした。最初に、「今までの理想の経営者に求められる資質」というアンケートでは、回答は以下のようになった。
1位 統率力……35.4%
2位 本質を見抜く力……27.4%
3位 強烈な意志……16.1%
4位 人心掌握力……12.6%
5位 胆力(覚悟・腹の括り方)……12.1%
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