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2025.03.10 08:00

「修正」と「訂正」の違いとは?意味と正しい使い分け、ビジネスシーンでの使い方を例文付きで徹底解説

「修正」の意味とは?

「修正」とは、すでに作成した文章や資料、計画などを、より良い方向へ改める意味を持つ言葉です。大枠の構成はそのままでも、細かいポイントを調整したり、質を高めたりするときに用いられるのが特徴です。例えば「デザインの色合いを修正する」「スケジュールを少し修正する」など、全体の土台は残しつつ一部の要素を最適化するイメージがあります。

実際のビジネスシーンでは、プレゼン資料や計画書などをブラッシュアップする際に「修正」という言葉をよく使います。大きなミスや誤りを訂正するというよりは、「より適切な形」に仕上げるニュアンスが強い点がポイントです。


「訂正」の意味とは?

「訂正」とは、誤字脱字や事実誤認、数値の誤りなど「明確な間違い」を正すために用いられる表現です。たとえば「数値の記載を訂正する」「誤植を訂正する」というように、客観的に誤りである箇所を正確なものへと変更する行為を指します。


ビジネスの現場でも、「お詫びと訂正」というフレーズを広告やウェブサイトなどで目にすることが多いかもしれませんが、これは明らかに間違った情報を公表してしまったため、それを正しい情報に差し替える行為を示しています。このように、事実を正しくするのが「訂正」の基本的な意味です。

「修正」と「訂正」の使い分け

まとめると、以下のような違いを意識すると分かりやすいでしょう。

  • 修正:大きな構成は活かしつつ、品質や正確性を高めるために部分的に手を加える
  • 訂正:はっきりとした誤りやミスを発見し、正確な内容に直す

すなわち、誤りかどうか明確に区別できるものに関しては「訂正」を使い、機能向上・仕上がりの向上などのために微調整を行う際には「修正」を使うのが自然です。誤字や事実の間違いではないけれど少し方向性を変えたいときは「修正」、数字や情報が明らかに誤っている場合は「訂正」と考えるとよいでしょう。

ビジネスシーンでの活用法

仕事の現場では、資料や契約書、広告などさまざまな文書に不備が見つかったり、プレゼン資料のクオリティを上げたりする場面が多々あります。以下では、どのように「修正」と「訂正」を使い分けるか、具体的に考えてみましょう。

プレゼン資料の場合

プレゼン資料に数字のミスがあった場合は「訂正」が適切です。例えば「統計の数値が1,000件と書いてあったが、実際は1,500件だったため、数値を訂正する」。一方、デザインや文章の表現を見直して分かりやすくする行為は「修正」に当たります。「グラフの色を変えて見やすくする」「表現が回りくどいので文章を修正する」という形です。

契約書や公文書の場合

契約書・公的文書の誤字脱字や数字の打ち間違いが判明したときには、「訂正」がふさわしい表現となります。また、取り決め内容を大幅に変更する際は「改訂」「改正」といった他の用語が使われることもありますが、明らかな間違いに関しては「訂正」の一択です。


一方、「契約書の文言が分かりにくい」「条文の構成を分かりやすくしたい」というようなケースであれば、大きな誤りではなく改善のための調整という意味合いが強いため「修正」が適切と考えられます。

注意点:公的書類での表現

公的な書類や契約書では、「訂正」や「修正」以外にも「改定」「改正」「変更」など、内容や目的に応じてさまざまな表現が用いられます。単純なミス訂正や誤植修正であれば「訂正」、内容を多少変更しより良くするといった行為であれば「修正」と使い分けることが重要です。


また、公式な場面では「訂正印」や「捺印」の手続きが必要になる場合もあります。単に「修正しました」というだけでは法的な観点から問題が生じるケースがあるので注意しましょう。

類義語・言い換え表現

「修正」と「訂正」はよく用いられる表現ですが、近い意味を持つ別の言葉を覚えておくと文章にバリエーションが出ます。ビジネスコミュニケーションをスムーズに行うためにも、いくつか紹介します。

「補正」

「補正」は数値やデータ、文章表現などに一定の修正を加えることで誤差を減らし、より正確に近づける意味を持ちます。統計や経理などの分野でよく使われ、「補正予算」や「補正値」といった形で登場します。誤りというより、状況変化や新情報に合わせて調整をするイメージです。

「リファイン」

英語の “refine” から来ており、日本語では「精錬する」「改良する」という意味合いが強いです。特にデザインや機能性の向上のために微調整を行う際に使われることが多く、ビジネスでもIT分野や製品開発の現場で見かける言い回しといえます。

「訂補」

「訂補」は「正して足りない部分を補う」という意味で、非常にフォーマルな文書で用いられることがあります。ただし、日常会話やビジネスの軽いやりとりではほとんど見かけないため、契約書や論文など、公的な性格が強い場で使われるイメージです。

例文:実際の使い分け

ここでは「修正」と「訂正」を用いた例文をいくつか紹介します。現実の業務で活用する際には、対象が「間違い」か「改善」のどちらかを意識して選ぶと良いでしょう。

「修正」を使った例

  • 「クライアントからの要望に合わせて、デザイン案を軽く修正しておきました。」
  • 「このスライド、全体の構成は良いので、図表のレイアウトを少し修正するだけで分かりやすくなります。」

いずれも大きな間違いではなく、「より良い形に整えるため」の調整を意味しています。

「訂正」を使った例

  • 「先ほどお送りした報告書に数値の誤記がありましたので、訂正して再送いたします。申し訳ございません。」
  • 「お知らせ内容に誤字が見つかったため、ここで訂正させていただきます。」

こちらは明確な間違いを正すニュアンスが込められています。誤植や数値ミスなどに「訂正」がぴったりでしょう。


まとめ

「修正」と「訂正」はいずれも「何かを変える」行為を指しますが、「修正」は既存の内容をより良くするための調整「訂正」は明らかなミスや誤情報を正しくするための変更と区別すると、ビジネスシーンでも正確に使い分けられます。


誤字脱字や数値ミスなどの明確な誤りは「訂正」、文章表現やデザイン、計画の改善などは「修正」と意識するとスムーズです。とりわけ公的書類や重要な契約書ではこの違いが大切で、誤解を生じないためにも、どのように変更を行うのか、誰が承認するのかを明確に記載する必要があります。


日常業務や書類作成の際に、正しいニュアンスを把握して「修正」もしくは「訂正」を活用すれば、読み手にとって分かりやすい文章を作成できるだけでなく、信頼性の高いコミュニケーションを図ることができるでしょう。

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