「追って連絡します」の意味とは？
「追って連絡します」という表現は、ビジネスや日常のコミュニケーションにおいて、先方に対して「後ほど改めて連絡をする」という意図を示す言葉です。「追って」とは「後で、後ほど」「改めて」という意味を持ち、その上で「連絡します」と続けることによって、「今すぐ確定情報は伝えられないが、何らかの準備や確認を済ませ次第、速やかに連絡を入れます」というニュアンスを伝えています。
ビジネスメールや口頭で用いる場合、この表現を使うことで、一旦会話やメールを締めくくりつつ、相手へ進捗や結果を待ってもらうよう促す意図が含まれます。特に、社内調整や上司への確認などが必要な場合や、スケジュールや諸条件がまだ流動的な状況などで重宝するフレーズです。
ビジネスシーンでの具体的な使い方
一時保留としての使い方
案件に関する最新情報や追加調整が必要な場合、具体的にいつどのように連絡するかが確定していない段階で、「追って連絡します」を使うことが多くあります。 例えば、クライアントから「次のミーティング日程はいつが良いですか？」と尋ねられたときに、「社内でスケジュール調整のうえ、追って連絡します」と答えることで、詳細を整理した後に再度連絡をすると伝えるわけです。
このように、現時点で確定していない情報を相手にすぐ知らせられない場合に「追って連絡します」と伝えると、「少し時間をいただきますが、準備できたらきちんとフォローします」といった安心感や信頼感を相手に与えやすくなります。
詳細が決まり次第、改めて案内を行う際
イベントや会議、セミナーの開催案内を送るときなど、概要しか決まっていない段階では「日時などの詳細は追って連絡いたします」と述べることで、相手に「この後正式な案内を出す」旨を伝えられます。 最終的な決定事項が固まり次第、二度目の連絡や案内を出すという段取りをスムーズにし、受け手としても「追加情報を待っていれば良い」という認識を持つことができます。
注意点：使う際に配慮すべきこと
曖昧さを残さないための配慮
「追って連絡します」と言うだけでは、受け手によっては「いつまで待てばいいのか」「どのような手段で連絡が来るのか」が不明瞭になりがちです。ビジネスコミュニケーションでは特に、単に「追って連絡します」というフレーズを使用するだけでなく、期間や予定をざっくりでも示すことが望ましい場合が多いでしょう。 たとえば「今週末までに追って連絡します」「来週の〇日ごろまでに改めてご案内します」といったように期限を指定しておくと、相手も安心して待つことができます。
連絡の手段や方法を明確にする
電話やメール、チャットなど連絡手段が複数ある場合、受け手は「どの方法で再度連絡が来るのだろうか？」と戸惑う可能性があります。 そこで「後ほどメールで追って連絡いたします」「明日までに社内メッセージツールで連絡差し上げます」というふうに、あらかじめ連絡手段を明示しておくとスムーズに対応してもらいやすくなります。
類義語・言い換え表現
「改めてご連絡します」
「改めてご連絡します」は「追って連絡します」とほぼ同じ意味で、丁寧さと相手への配慮を同時に示すフレーズです。 「追って連絡します」よりもややソフトなニュアンスが感じられ、文中で繰り返し使ってもくどくなりにくい表現として扱いやすいでしょう。
「後日ご連絡いたします」
「後日」という単語を使うと、短期間での連絡ではなく日をまたぐ場合に自然なフレーズとなります。たとえばイベント後のフォローアップや契約締結後の追加報告など、作業に数日かかると想定される場合には、「後日ご連絡いたします」と書くほうが時期のイメージを相手に伝えやすいです。 「追って連絡します」と同様、もしおおよそのタイミングが分かるなら、「後日（〇日ごろまでに）ご連絡いたします」と具体化すると親切です。
「決まり次第、お知らせします」
「追って連絡します」は、こちらのタイミングの都合で再度連絡する姿勢を示す言葉ですが、「決まり次第、お知らせします」は「現状未定だが、確定次第報告する」というニュアンスに特化しています。 スケジュールや仕様が流動的な案件で、「具体的な内容が固まるまで少々お待ちください」という意味を強調したい場面には、「決まり次第お知らせします」が自然かつ分かりやすいでしょう。
例文で見る「追って連絡します」
例文1：日程調整のケース
先日はお時間をいただき、ありがとうございました。
次回のミーティング日程については社内で再度スケジュール確認を行い、追って連絡します。
もしご都合の悪い日程などございましたら、お早めにご連絡いただければ幸いです。
この例文では、先方からの質問に対して「現時点で回答できないが、確認後に連絡する」意思を明確にしています。同時に相手に追加情報がある場合は早めに知らせてもらうよう呼びかけてもいます。
例文2：契約書の準備をする場合
ご提示いただいた条件をもとに、弊社法務部にて契約書を作成しております。
準備が整い次第、追って連絡しますので、恐れ入りますが今しばらくお待ちください。
何かご不明点や追加要望がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
こちらは契約書の作成という内部プロセスがあるため、確定事項ができるまで相手に待ってもらいたい状況です。「追って連絡します」で完了のタイミングを改めて知らせる意向を示すとともに、相手が問い合わせしやすい環境も整えています。
まとめ
「追って連絡します」は、ビジネスのさまざまな場面で役立つフレーズです。現時点で詳細が定まっていなかったり、社内で調整を要したりする場合に「改めて連絡する」意思を示すうえでとても便利です。一方で、使う際には下記のようなポイントに配慮すると、コミュニケーションのスムーズさがさらに高まるでしょう。
- 曖昧な表現に留めず、期日や連絡手段を可能な限り明示する
- 「改めてご連絡します」「後日ご連絡いたします」など類義語と使い分ける
- 相手が「いつ連絡が来るのか」を理解しやすいよう、一言付け加える
- 頻繁に使いすぎると、「後回し」の印象を与えるリスクもあるので注意
適切に活用すれば、話をいったん保留しながらも、相手へのフォローを欠かさない姿勢を示すことができます。状況や相手の都合を考慮しつつ、「追って連絡します」を効果的に使いこなして、円滑なやり取りを実現してください。
