2022年3月のロンドンを皮切りに、クリエイティブな振付家や団体などとコラボレーションしながら2023年には香港とニューヨークで開催され、今秋に日本初上陸。彩の国さいたま芸術劇場やロームシアター京都などを舞台に、ダンス公演、アーティストとの交流イベント、写真展など、多彩なコンテンツを通してコンテンポラリーダンスの世界を届けた。
その一環で10月末、ジュエリーと宝飾芸術の学校「レコール」の講師と舞台評論家によるエキシビショントークを開催。舞台芸術とメゾンが紡いできたダンスとジュエリーの関係性を読み解いた。
魅了し魅了されるダンスとジュエリー
「レコール」は、パリの本校を拠点に世界各地でジュエリー文化を広く一般に広めるべくヴァン クリーフ&アーペルの支援のもと2012年に創設された学校だ。ジュエリーの歴史やサヴォアフェール、原石の世界をテーマに、講義やインタラクティブ トーク、子ども向けワークショップ、無料の展覧会を開催するほか、書籍や動画、オンライン教育ビデオなどの制作も行っている。新国立劇場で行われたトークでは、芸術史家でレコールの講師を務める王笑佳と、舞踊評論家として活躍する岡見さえが登壇。卓越した技術と洗練された表現の追求という点で共通するダンスとジュエリーについて、17世紀から現代に至るまで、西洋を軸に日本の歴史も振り返りながら、インスピレーションの交差を探った。
例えば日本の歌舞伎について、その装飾の意味を岡見さえは次のように解説する。