これは、『マインクラフト』の予告編がオンライン上でいかに酷評されているかを示している。予告編では、『マインクラフト』の世界が奇妙なブロック調のアニメーションで描かれているが、ゲームのブロックとは異なる不自然なスタイルである。また、ジェイソン・モモアをはじめとする豪華キャストが、グリーンスクリーンの前で撮影されていることは明らかだ。特にモモアの髪型は、これまで見た中でも最も奇妙なものだ。
予告編で最も話題になっているのは、ジャック・ブラックが『マインクラフト』の主人公スティーブ役として登場する場面だ。彼はただの青いシャツを着た「普段着のジャック・ブラック」にしか見えず、特徴的なボサボサの髪と白髪交じりの髭もそのままだ。これは非常に奇妙だ。ブラックは『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』でクッパの声を担当し、映画『ボーダーランズ』ではクラップトラップを演じ、そして今回の映画『マインクラフト』でスティーブを演じている。こうしたゲーム映画に立て続けに出演していることに、観客は少し冷めた目を向け始めているようだ。(さらに、彼が長年のパートナーであるカイル・ガスとの関係が、政治的見解を巡って悪化した件も影響しているかもしれない)。
この映画には、根本的に奇妙な点が2つある。
1. 実写で俳優を起用する理由がまったく説明されていない
これは、クリス・プラットが赤いシャツとオーバーオールを着て『スーパーマリオブラザーズ』の世界に飛び込むようなもので、ひどい結果になることは明らかだ。2. なぜ映画全体を『マインクラフト』のゲーム内で再現しなかったのか
例えば『レゴムービー』がレゴブロックで作られたように、『マインクラフト』も同じようにゲーム内の世界で制作することが十分可能だったはずだ。これは大きな機会損失だ。このひどい予告編は、「それを批判している人々は映画のターゲット層ではない」という議論を巻き起こしている。つまり、『マインクラフト』は史上最も人気のあるゲームの1つであり、子どもたちはどんな内容であれ、映画を観に行くだろうという考えがある。確かに、多くの酷評された子ども向け映画が大ヒットを記録しており、この映画もその例外ではないだろう。しかし、子どもたちも愚かではなく、この映画の観客層はより年齢が高く、批判的な目を持っている可能性がある。若いファンの間でも、この映画の見た目に違和感を覚えているという話をよく耳にする。だが、それでも興行収入が数億ドル(数百億円)に達することは確実だろう。
この状況は映画『ボーダーランズ』を思い起こさせる。あの映画の予告編を見ただけで、ひどい作品になることは明らかだったし、実際にそうなった。映画『マインクラフト』も、良作になる可能性はほぼない。しかし、問題は映画が悪くても、どれだけの収益を上げるかという点だ。おそらく相当な額になるだろう。
(forbes.com 原文)