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2024.07.19 09:00

中国市場低迷で「高級ブランド」の苦戦鮮明、各社が株価急落

Getty Images

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高級ブランドがアジアでの売上減少に苦戦する中、バーバリーやHUGO BOSS、スウォッチグループ、リシュモンなどが今週発表した第2四半期決算は、いずれも投資家を失望させた。来週は、ケリングやLVMH、エルメスなどが決算発表を行なう。

バーバリーの株価は7月15日に16%以上急落し、HUGO BOSSの株価は16日に7.5%下落した。両社は、第2四半期の暫定利益が前年比で約40%減少したことを受け、2024年の利益見通しを再度引き下げた。

これら企業のアジアおよび米国での売上は大幅に減少しており、バーバリーのアジア太平洋および米国の売上はそれぞれ23%減少し、HUGO BOSSの売上は両地域でともに約3%減少している。

同様の状況は、カルティエの親会社であるリシュモンの暫定利益にも見られ、中国での売上が今年上半期に27%減少した。また、オメガやTISSOT、ロンジンなどを有するスウォッチグループの上半期の売上も11%減少し、中国での売上は30%の減少だった。

グッチの親会社であるケリングとLVMHは、23日に決算発表を予定しており、エルメスは25日に予定している。

ラグジュアリーセクターは大部分を中国に依存しており、昨年の世界における本セクターの支出の約16%を中国が占めていた。世界第2位の経済大国である中国が15日に発表した今年4月から6月の国内総生産(GDP)は、前年同期比4.7%増で、1〜3月期の5.3%増から減速している。

バーバリーやリシュモンなどのラグジュアリーファッション企業は昨年11月、中国の「独身の日」のショッピングフェスティバルで返品や交換の嵐に見舞われた。ブルームバーグによると、中国におけるラグジュアリーブランドの商品の返品率は、今年約50%に達し、業界全体の平均である30%を大幅に上回っている。先月、中国のラグジュアリーブランドの小売業者は、需要の減少と戦うために製品価格を最大50%引き下げたとされる。

LVMHは昨年9月、欧州で最も時価総額が高い企業の地位を製薬会社のノボ・ノルディスクに奪われた。現在のノボ・ノルディスクの時価総額は4610億ドルで、LVMHは3750億ドル(約58兆6000億円)となっている。ロイターによると、過去数カ月でラグジュアリーセクターは2000億ドルの価値を失っており、その中で最大の打撃を受けたのがLVMHだという。

一方、プラダグループのMIU MIUは、昨年58%の成長を遂げ、第1四半期に前年比90%増の成長を記録し、グループの売上を17%押し上げた。ヴォーグによると、同社の成功は、アジアの消費者や若い世代の顧客の支持を獲得したためだという。

forbes.com原文

編集=上田裕資

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