小さいお子さんがいる家庭では、親が鬼になって子どもたちがキャーキャー言いながら豆をぶつけるイベントは毎年の定番かもしれない。実際、どれくらいの人たちが豆まきを実施しているのか。データベース販売やウェブコンテンツの提供などを行うナビットは、全国の20代から80代の男女1000人を対象に行った節分に関するアンケートによれば、豆まきを行うと答えた人は463人で、約半数となった。
まくのは、煎った大豆が7割以上だが、落花生をまくという人が3割近くいた。おもに雪国では近年、雪の中にまいても大きくて拾いやすい落花生が人気なのだそうだ。、またわずかながらキャンディーやチョコレートをまくという人もいた。自由回答では「友人宅ではお菓子などを豆といっしょに暗くした家中にまき、それを子どもたちが拾う。……結婚してから我が家でもやっていた」という情報もあり、これはもしかして新しい豆まきイベントとして流行るかもしれない。
また、「日ごろ旦那にストレス溜まりまくりなので鬼の面をかぶらせ、豆を思いっきり叩きつけた」とか「誕生日が節分なのでバースデーケーキが、まいた豆だらけになったことがある」なんてほがらか(?)なエピソードも寄せられた。
いつのころからか、この時期になるとコンビニの店頭で「恵方巻」ののぼりが北風にはためくようになったが、節分に恵方巻を食べるという人は6割を超えている。また、恵方巻を買う場所は、スーパーが約7割、手作りが約2割、コンビニが1割弱となった。恵方巻きには、古くから大阪の花柳界で行われていた節分の遊びだったものを、1932年、大阪の寿司屋業界が一般に広めようとビラにまいたが不発に終わったという不運な過去がある。それを一気に全国区にしたのがセブンイレブンだ。
1998年に広島県の一部店舗で、「恵方巻」という名前を付けて販売したのをきっかけに、節分に太巻き寿司という習慣が全国に広まりすっかり定着し、行事の少ない2月に全国の食品業界が盛り上がるありがたいイベントとなったわけだ。その立役者がセブンイレブンなのだけど、コンビニで恵方巻を買う人はごく少数という、これまた不運な形となってしまった。
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