このニュースは、保守系ニュースサイトのドラッジ・レポートなどで大きく報じられ、多くの人が性感染症の梅毒の症状ではないかと推測した。
MSNBCの番組コメンテーターらは、このシミの原因について議論する中で、トランプから20数年前に性被害を受けたと主張する作家のE・ジーン・キャロルが起こした裁判の話題にふれ、「裁判中にテーブルに手を叩きつけたことが原因で、このシミが出来たのかもしれない」と推測した。
一方、民主党のストラテジストのジェームズ・カーヴィルは、「これは傷のようには見えない」と17日のポッドキャスト番組で述べ、「複数の医師の意見を聞いた結果、この斑点は梅毒の症状だという見方で一致した」と語った。
また、別の専門家たちは、より平凡な理由を挙げている。ジョージ・ワシントン大学のジョナサン・ライナー教授は、「77歳の人が転ぶのは珍しいことではない」と指摘し、マウント・サイナイ病院のジョシュア・ザイクナー准教授は、「このような発疹は、手の乾燥などのさまざまな要因によって引き起こされる可能性がある」と、ニュース専門サイトのビジネスインサイダーに語った。
マンハッタン連邦裁判所で今週開かれたトランプの最新の裁判は、彼が作家のキャロルにどれだけの損害賠償を支払うべきかを決定するものだ。
連邦地裁の陪審は昨年、トランプが1990年代にデパートの試着室でキャロルに性的暴行を行ったとして、彼の責任を認め、500万ドル(約7億4000万円)の損害賠償の支払いを命じた。ルイス・カプラン連邦地裁判事は、その後の名誉毀損訴訟でもキャロルに有利な判決を下し、彼女は少なくとも1000万ドル(約14億8000万円)の追加の損害賠償を求めている。
カプラン判事は17日の裁判に出廷したトランプが、陪審員の前で「侮辱的な発言」を行ったとして、彼を法廷から追い出すと脅し、2人のやり取りはヒートアップした。トランプは「喜んで退出命令に応じる」と言い返し、カプラン判事は「そうだろう。あなたはそうするだろう」と述べた。
トランプは、15日にアイオワ州で実施された共和党の大統領候補者指名争いの初戦で51%の票を獲得しており、他候補に大差をつけて圧勝し、指名獲得に向かっている。次の予備選は23日にニューハンプシャー州で予定されているが、世論調査・分析サイトのファイブ・サーティ・エイトによると、そこでも彼は、ニッキー・ヘイリー元国連大使やフロリダ州のロン・デサンティス知事らに圧勝すると予測されている。
(forbes.com 原文)