ロイターによると、OpenAIのブラッド・ライトキャップCOO(最高執行責任)は先週、サンフランシスコで開催されたカンファレンスで、同社が来年、AIを教育現場で利用する方法を検討するチームを立ち上げる予定だと語った。
ライトキャップは「ほとんどの教師はChatGPTを、教育現場に取り入れる方法を考えようとしている」と述べ、OpenAIは「彼らの手助けをしようとしている」と語った。
ChatGPTなどのAIツールは、生徒のカンニングを容易にするものだと批判され、今年初めに一部の学校や学区はこれらのツールの学校での使用を禁止していた。
ニュースサイトのGovernment Technologyによると、人間の教師とAIのどちらが、より効果的な指導を行えるかを尋ねられた生徒の85%が、ChatGPTの方がより効果的だと回答したという。
ChatGPTは昨年11月にリリースされ、全米の学区はカンニングの懸念から、ほぼ即座にこのプラットフォームを禁止し始めた。ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、生徒たちはこのツールを作文の課題などに用いることが可能だが、まだ初期段階にあるAIは、幻覚と呼ばれる誤った回答を導く場合が多く、教師がその使用を見破ることは困難ではなかったという。
全米で2番目の規模のロサンゼルス統一学区は、12月にChatGPTへのアクセスをブロックしたが、その後、教育に特化したAIボット「Ed」を約100校に導入したとポリティコは報じている。
他にもニューヨーク市の公立学校やアラバマ州モンゴメリー郡の学校などが、ChatGPTの利用を禁止したり、アクセスを制限したりしている。しかし、OpenAIは、その後も教育現場におけるAIツールの価値を示そうと努力しており、3月には非営利の教育団体のカーン・アカデミーと提携し、生徒らが利用できるAIアシスタントを開発すると発表した。
(forbes.com 原文)