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2023.01.05

米上場の中国株が急騰、上位10銘柄の時価総額が700億ドル上昇

Getty Images

米国市場に上場する中国株は1月4日、中国の銀行監督当局がアリババ傘下のフィンテック企業アントグループの増資を承認したことを受け、市場全体を大きく上回る勢いで急騰した。

ニューヨークで取引されている中国系企業上位10社の時価総額の合計は、4日の市場で700億ドル(約9.3兆円)も増加した。

アントの3分の1を所有するアリババの株価は、米国市場で13%急騰し、時価総額が400億ドル上昇した。中国のEコマース大手のピンドォドォ(Pinduoduo)とJD.com の株価も、それぞれ8%と15%上昇した。

一方、米国の主要株価指数はほぼ横ばいで、ダウ平均やS&P500、ナスダックはそれぞれ0.8%未満のプラスにとどまった。

かつて中国で最も裕福な人物だったアリババ創業者のジャックマーは、2020年後半に表舞台から姿を消したが、11月のフィナンシャル・タイムズの報道によると、現在は家族とともに東京に住んでいるという。フォーブスは、アリババの株価の急騰を受けてマーの資産が4日に5%上昇し、245億ドル(約3.2兆円)に達したと試算している。彼の資産は、2020年後半から50%以上減少している。

中国の格安Eコマースプラットフォーム、ピンドォドォ創業者のコリン・フアンの保有資産は、4日に約23億ドル増加し、当日のフォーブスのデータで、世界で4番目に大きな資産の増加額を記録した。フアンの保有資産は、昨年1年間で111億ドル増加し、世界のビリオネアの資産増加額ランキングで3位につけていた。

世界で最も裕福な人物であるLVMHのベルナール・アルノーCEOは、4日に89億ドルの資産を増加させ、世界最大の増加額を記録した。LVMHの株価は、中国市場の再開を受けて上昇し、4日の市場で5%急騰した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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