男性の離職率
金融危機の時代と同じように、多くの男性がパンデミック時に離職し、今も戻って来ていない。先月の時点で、25歳から54歳までの700万人以上の男性が働いていない、あるいは仕事を探している。
経済と雇用市場が変化した。製造業、工場、建設業など、かつては男性中心であった業種に仕事が少なくなった。その結果、選択肢が少なくなり、自分の専門分野で適切な仕事を見つけることができないため、彼らは雇用市場から離れることを選択する。
男性が直面する雇用市場の大きな障壁は、正規の教育を受けていないことによる差別だ。例えば、大学を卒業していない男性は、高収入のホワイトカラーの仕事に就くことが困難な場合がある。落胆した男性の中には、低賃金で不安定な仕事を受け入れるよりも、むしろ仕事市場から撤退する人もいる。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、過去5年間で、男性の退学率は驚くほど高く、大学への登録数減少の71%を占めている。この傾向を放置しておくと、男性に永続的な影響を与える可能性がある。教育、学位、資格は将来の労働力として評価され、学歴はより良い雇用の成果と相関している。
中年男性の労働力人口の減少は、すべての人種におよび、4年制大学の学位を持っていない男性に大きく集中している。経済学者は、1980年代と1990年代の犯罪との戦いによって、犯罪歴のある男性が増え、就職が難しくなったことが、男性の労働力復帰が遅い、あるいは進まない原因であると一部指摘している。米国全土でオピオイド中毒が増え、労働力から撤退する人が出てきた。ビデオゲームが飛躍的に向上し、ストリーミングサービスが市場に出回るようになり、家にいることがあまりにも簡単で快適になってしまった。1950年代のような、男性が世帯主である核家族という概念はもうないのだ。
金融危機で解雇され、10年後のパンデミックで再び職を失い、現在の不透明な環境でリストラされたある年齢の男性は、企業にとって好ましくない存在であることがわかる。ほぼすべての分野の企業がレイオフ、採用凍結、内定辞退を発表しているのだから、さらに大変だ。年齢差別の犠牲になっていると訴える男性もいる。コスト削減を進める企業は、採用の機会があると、40歳を過ぎた男性よりも報酬が大幅に低い若い人にその役割を与えたいと考える。
(forbes.com 原文)