フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・トラッカーによると、現在42歳のハンは、アリババのジャック・マーやJD.comのリチャード・リウを抑えて中国で4番目の富豪となり、保有資産は260億ドル(約3.6兆円)に達している。
ナスダックに上場するピンドォドォの株価は、3月の安値から200%上昇している。ハンは昨年、同社の会長に退いたが、引き続き28%の株式を保有している。
中国経済が低迷する中、より安い商品を求める消費者は格安のEコマースサイトを利用している。ピンドォドォが販売する果物や野菜は地域のスーパーマーケットよりも安価で、2キロのレモンが3ドル以下で販売されるケースもあるという。
チェン・レイ(Chen Lei)がCEOを務めるピンドォドォは、農家と買い物客を直接つなぐための投資を強化した結果、第3四半期の売上高を前年同期比65%増の355億元(約6900億円)に伸ばし、3カ月連続の急成長を記録した。
調査会社Blue Lotus Capitalのショーン・ヤンは、「ピンドォドォは動画アプリのDuoduo Videoを通じてセールの映像を配信し、クーポンを配布することでバーゲンハンターを引きつけている」と述べている。
中国では、先週末からゼロコロナ政策に反発する抗議デモが各地で発生し、政府が規制を緩和するのではないかという憶測も広がっているが、景気回復には時間がかかるため、今後の2四半期はピンドォドォに有利な状況が続くとヤンは指摘した。
一方で、将来の成長を見据えるピンドォドォは、ここ最近、海外市場への注力を開始した。同社が9月に米国で立ち上げたショッピングプラットフォーム「TEMU」のアプリは、調査会社センサータワーによると、10月に米国で最もダウンロードされた買い物アプリになった。
(forbes.com 原文)