「ACTIVE CARE」を可能にする「人との距離の近さ」
グローバルにビジネスを展開する企業のリスクは、「海の向こう」だけで起きるとも限らない。むしろ足元である日本国内で発生する問題も多々あるのだ。AIG損保の企業賠償損害サービスは、グローバルネットワークの知見をいかして、国内での賠償リスクにもしっかりと対応をしている。
関西一円で企業賠償責任保険の事故対応を担当してきた池上によれば、近年増えているのは、業務中に発生した事故や労務トラブルを理由として、従業員やその家族が会社に対して損害賠償請求をするケースだという。
「業務中に発生した事故で契約者の従業員がお亡くなりになり、そのご遺族が契約者を訴えたり、元従業員が在職中に受けたハラスメントや過重労働を理由に契約者を訴えたりというケースが多くなっています。終身雇用の慣行が薄れつつあり、更に転職が珍しくなくなったという社会の変化が影響しているのかもしれません」
そのような場合、明確な労災事故がなくても会社における人間関係や個人的な感情が複雑に絡み合うこともある。これらの複雑な事案の解決にも、実はAIGならではの「強み」が発揮されていると池上は言う。
「それは私たちがプロフェッショナルな保険代理店と“距離”が近いことです。もともとAIG損保の代理店は、当社で研修を受けて独立をしたという人も多く、私たち損害サービス部門と非常に密に連携して、どんな些細なことであっても互いに報告や相談ができる信頼関係を構築しています。そのような代理店との距離の近さがあってこそ、私たちの強みである「ACTIVE CARE(アクティブ・ケア)」が可能になっています」
ACTIVE CAREとは、まさかの時だけでなく、まさかが起こらないように、世界中の知見と最先端テクノロジーを駆使してお客さまをリスクから守っていく、というAIGグループの事業戦略だ。
例えば、とある企業で、従業員がメンタルヘルスの不調を訴えてきたことがある。それを把握した代理店から報告を受けた池上は、まだ正式な損害賠償請求に至ってはいなかったが弁護士に相談できるようにサポートした。これは労災と判断された場合に正式な損害賠償請求がなされるだろうという読みに基づくもので、そのための準備も迅速に行なった。最終的にこのケースでは労災という判断が下されることはなかったが、お客さまから、万が一に備えた心の準備と大きな安心を得ることができたと、池上のACTIVE CAREに基づく行動は非常に高い評価を得たのである。
「AIGで働いていて強く感じるのは、やはり世界に張り巡らされたネットワークがあり、異なる文化や慣習を背景に多様な意見が挙がることも珍しくないためか、とにかくお客さま、代理店、社内を問わず人との距離を近く保ち、しっかりとした意見交換を行うことで意思疎通を早く正確にしていく文化が根付いているということです。このようなAIGの文化は、代理店にも受け入れられてしっかりと理解されていると感じます。」
AIGのグローバルの知見は、国内リスクマネジメントにも応用できる
池上は2010年に新卒で入社、京都の損害サービスセンターに配属されて7年ほど自動車事故の損害サービスを担当し、損害保険の基本を学んだ。京都の町は碁盤の目のようになっており小さな路地がたくさん残っていることから、自転車の利用者も多く、大小さまざまな事故対応を経験したという。そして、2017年から企業賠償事案を担当するようになるが、そこであらためてAIGの強みを再認識したという。
「自動車事故の種類というのはある程度決まってくるので類型化されていますが、企業賠償保険の世界というのは、ひとつとして同じものがないので、個別の事案ごとに最善の対応を考えていくしかなく、経験の集積が非常に大事になってきます。AIGグループはグローバルでさまざまな知見が集約されていますので、そこに関しては非常に心強いですね」
つまり、AIGグループの「グローバルでの経験と情報の蓄積(≒経験値と情報量の優位性)」という強みが、海外リスクのみならず、日本国内のクレームサービスにもしっかりと活かされているというわけだ。このような場面は今後もっと増えていくはずと、池上は考えている。日本の企業においても従業員の「グローバル化」が急速に進んでいるからだ。
「近年、行政の労働政策の多様化もあり、外国人労働者を雇用している事業所数、外国人労働者数のいずれも過去最高の数値となっています。これに伴い、会社側と争うケースも増加傾向にあります。また、日本国内の労働力不足が懸念される将来は更に外国人労働者が増加する可能性もあると思います。そのような時、各国の労働文化や、国民性を深く理解しているAIGのグローバルネットワークの知見が、国内での賠償リスクにおいても活用され、お客さまの役に立つはずです」
AIGグループには、日本国内でグローバルに事業を展開しているお客さまのあらゆるリスクに備えて、世界70以上の国と地域に張り巡らされたネットワークと、積み上がった知見によって適切な対応をサポートできるという「強み」がある。池上たちも関西一円のお客さまが、海外ビジネスで何かしらの問題が発生した場合、グローバルリスクを担当する部署と情報共有をするなどの連携をしている。
このようなAIGのグローバルの強みが、「外国人従業員の増加」という日本国内で進む新しい変化に対してもシームレスな対応を可能にしていくはずだ、いや、そうあるべきだと池上は考えている。
「そのためにも、お客さまのことを誰よりも知る代理店との距離の近さというAIGの強みをさらに磨いていきたいですね」
世界中でネットワークが繋がっているからこそ、日本国内でも強い人的ネットワークをつくることができる。そんな人との距離の近さもAIGの強みのひとつなのだ。
AIG損保のグローバルリスクマネジメント
https://www.aig.co.jp/sonpo/global
池上 洋人(いけうえ ひろと)◎AIG損害保険株式会社 企業賠償関西サービスセンター、マネージャー
2010年4月旧AIU損害保険株式会社に入社。入社後、自動車保険の損害サービス業務に携わり、難解な対人事案などを数多く解決してきた。現在は国内企業賠償事案で高額かつ複雑な事案を数多く担当している。幅広い知識とポイントをついたコミュニケーションにより事案を適切に解決へと導いており、顧客や代理店より高い評価と信頼を得ている。