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2022.07.28 12:00

イタリアの町がビキニ禁止 他にも驚きの法律が

Getty Images

イタリアの法律には驚くようなものもある。人工妊娠中絶は合法(ただし実際に受けるのは難しい)で、銃の所有も18歳以上で特定の基準を満たせば合法だが、イタリア旅行でビキニを着たい人は、場所によっては法に触れてしまうかもしれない。

南部のアマルフィ海岸付近にあるリゾートの町ソレントでは最近、旅行客が町の中心部でビキニを着用したり上半身裸で歩いたりすることが禁止された。違反者は最高500ユーロ(約7万円)の罰金を科される。

英紙ザ・タイムズによると、マッシモ・コッポラ町長はその理由として、地元住民は肌の露出が多い服装を「礼儀正しさや慎みに反する」と考え、「不快感」を持っていると説明。旅行者の行為が住民の生活の質や同市のイメージ、観光に影響をもたらすことへの懸念を示した。

ビキニなどの水着を禁止している地域は他にもある。シチリア州リパリ島も、街中でビキニやTバックなどの水着の着用を禁止。ベネチアでも、観光中の水着着用は法律で禁じられている。

問題になるのは水着だけではない。ここ数年で、観光客の悪い振る舞いに対し多額の罰金を科すようになった地域が相次いだ。首都ローマは2019年、スペイン階段にたむろする行為への罰金を設定。フィレンツェでは、歴史地区を散策しながら軽食を取る行為に罰金を科している。

その他、イタリアでトラブルの原因となるかもしれない意外な行為には次のものがある。

・浜辺からの砂の持ち去り


サルデーニャ島の浜辺から砂や貝殻を持ち去ることは違法だ。この行為で罰金を科された観光客は多く、あるフランス人旅行者は約2キロの砂をスーツケースに入れて飛行機に乗ろうとし、1000ユーロ(約14万円)の罰金を支払った。

・噴水での水浴び

ローマでは昨年、ファルネーゼ広場の歴史的な噴水に入った米国人観光客2人が、それぞれ450ユーロ(約6万3000円)の罰金を科された。

・噴水に座る

禁じられているのは噴水の中で泳ぐことだけではない。ローマのトレビの泉の縁に座った観光客も罰金を科されている。

・ビーチサンダルの着用

北西部の海岸沿いにある5村の総称である「チンクエテッレ」では、ビーチサンダルを着用すると最高で2500ユーロ(約35万円)もの罰金が科される。

・ピクニックなど

ベネチアでは、世界遺産である同市を守るため、「#EnjoyRespectVenezia(ベネチアを楽しみ尊重)」と題した取り組みで観光客の悪行が厳しく取り締まられている。ピクニックや運河での遊泳、自転車の押し歩き、ハトの餌やりなどに罰金が科される可能性がある。

・歌

ローマでは、バスや地下鉄、路面電車での歌唱が禁止されている。

・ミニスカートの着用

ナポリ近郊の小さな町カステッランマーレディスタービアでは、ミニスカートやローカットジーンズの着用が違法とされている。

編集=遠藤宗生

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