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2022.04.22

マレーシアのCarsomeが米国とシンガポールで二重上場を計画中

(c)Carsome

マレーシアのユニコーン企業カーサム(Carsome)が、米国のナスダックとシンガポール証券取引所への二重上場を目指していると報じられた。

シンガポールのDeal Street Asiaが4月19日の記事で、関係者の話として伝えたところによると、カーサムはすでに秘密裏にナスダックにIPO申請を行った模様で、2つの市場への上場で最大4億ドルの調達を目指し、20億ドルの評価額を見込んでいるという。

今回の上場計画は、同社の主要出資元の一社のシンガポールの政府系ファンド「テマセク」傘下の65 Equity Partnersの後押しを受けているとされる。

カーサムにコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。同社は昨年の1億7000万ドルの資金調達ラウンドで評価額を13億ドル(約1660億円)に引き上げ、マレーシア最大のハイテクユニコーンとなった。カーサムの他の投資家にはMediaTekや、Gokongwei Group、Catcha Groupなどが含まれる。

同社は、3月にシンガポール最大の自動車サービス企業の一つであるCarTimesの株式の過半数を取得したが、その約1ヶ月前にはオーストラリアに上場するiCar Asiaの2億ドルの買収を完了させていた。

カーサムは、2015年にEric ChengとTeoh Jiun Eeによって車両比較サイトとして設立され、現在はマレーシア、インドネシア、タイ、シンガポールで事業を展開している。Carsomeのサービスは、自動車ローンや車検、所有権の移転手続きまでを含み、消費者と中古車販売店の両方を顧客としている。同社は3000人以上の従業員を抱えている。

シンガポールを拠点とする競合のCarroも、昨年6月にソフトバンクが主導したシリーズCで3億6000万ドルを調達し、ユニコーンとなった。 同社もIPOを検討中と報じられている。

編集=上田裕資

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