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Photo by Apu Gomes/Getty Images

米国では直接民主主義が健在であり、11月3日の大統領選挙の投票日に各州で様々な住民投票が実施される。そこで決議されるのはギグ・エコノミーや妊娠中絶、大麻や幻覚キノコの合法化の是非などだ。この記事では、各州で争点となる事柄を紹介してみたい。

カリフォルニア州の有権者は、ギグ・エコノミーの未来を決定づける法案の「プロポジション22」を決議する。この法案が可決された場合ウーバーやリフトなどの配車サービスや、ドアダッシュやインスタカートなどのフードデリバリー企業は、ドライバーや配送担当者を社員ではなく「外部の請負業者」として雇い続けることが可能になる。

一方で、アリゾナ州、モンタナ州、ニュージャージー州、サウスダコタ州の4州では娯楽目的の大麻使用の合法化の是非を問う、住民投票が実施される。さらに、オレゴン州は、米国で初の幻覚作用を持つマッシュルームを合法化する州になるかもしれない。

コロラド州においては物議を醸す、妊娠22週以降の人工中絶を禁止する措置の是非が問われる。

カリフォルニア州では、公立大学が入試や採用試験において人種的マイノリティ優遇措置(アファーマティブ・アクション)を導入することの是非を問う決議も行われる。

もう一つ、カリフォルニア州で決議されるのが、刑事裁判の被告が保釈金を積めば、公判まで自由の身になれる保釈金制度の見直しだ。

保釈金制度には金持ち優遇との批判もあり、カリフォルニア州ではこの制度を廃止するための「プロポジション25」が決議される。プロポジション25の推進派は、保釈金の代わりに被告の逃亡や再犯のリスクをアルゴリズムで評価し、判断しようとしている。新制度が実施されれば、カリフォルニア州は米国初の保釈金制度のない州となる。

米国の住民投票(Ballot measures)は、州が議員を通さずに直接有権者に働きかけて法律を成立させることを可能にする制度だ。市民が住民投票を望む場合、十分な署名を集めればその実施を提案できる。州議会が市民に決議を委ねたい場合も、住民投票を行える。

住民投票のデータベースBallotpediaによると、2020年に実施される住民投票は129件だが、これは1980年以降で最低の件数となっている。

ウーバーやリフト、ドアダッシュなどのギグ・エコノミー企業は、彼らが発案した「プロポジション22」を可決させるために、2億ドル(約210億円)以上の資金を投じて広報活動を展開している。この金額は、カリフォルニア州の住民投票に注がれた資金としては、過去最大だ。

編集=上田裕資

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