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2020.08.29

「貸し別荘」の購入で高い利益率が期待できる米都市トップ15

Image Source / Getty Images

新型コロナウイルスの時代における新しい休暇のかたちは、広い屋外スペースがあって、さまざまなアウトドアレジャーが楽しめるところに向かうことだ。高級バケーションホームのレンタル管理プラットフォームを提供し、全米で2万5000件の物件を管理するヴァカーサ(Vacasa)によると、今でも多くの人が、1~2週間ほど自宅を離れてどこかに行きたいと考えているようだ。ただし彼らは、飛行機を使わず車で行けて、他人と閉ざされた空間を共有することなく、自分の好きなように楽しめる場所を望んでいる。

ヴァカーサは、同社のプレゼンスが大きいすべての都市のレンタル料金を分析。その金額と、同じ都市の住宅価格中央値を比較して、不動産投資として貸し別荘を買った場合に大きな利益が得られる都市はどこかを割り出した。その結果を見ると、アウトドアが楽しめる場所がよさそうだ。

文末のリストを見てほしい。1つ目の数字は宿泊料の年間総売上額で、カッコ内の数字が住宅価格の中央値だ。リポートでは、固定資産税の平均額、光熱費、管理組合費、保険、不動産管理費の推定値をもとに、キャップレート(不動産物件の収益性を評価する指標)も算出されている。

以下のリストで挙げられている都市はどれも、キャップレートが6%以上だ。1位はモンタナ州ビッグスカイで、推定キャップレートは9.2%と、1年前のキャップレート5.4%と比べてほぼ倍になっている。つまり、休暇に出かけたい人たちの好みが大きく変わり、スペースに十分な余裕があって、誰もがゆったりと動き回れるところを訪れたいと考えるようになったことを示している。

リストに並ぶ都市の大半は、住宅価格の中央値が50万ドル未満だが、60万ドル以上の都市もいくつかある。また、中央値が高くても、必ずしも利益率が高いわけではないいくつかのケースもある。

たとえばコロラド州ヴェイルは、ハワイ州カウアイ島サウスショアと比べて住宅価格の中央値が5万ドルほど高いが、年間総売上はどちらも6万5000ドル台だ。コロラド州ビッグスカイは、先述の両都市と比べて住宅価格の中央値が10万ドルほど低いが、年間総売上額ははるかに多い7万9000ドルとなっている。

以下のランキングに並んでいる数字は、順に、宿泊料の年間総売上額、住宅価格の中央値、最後にキャップレートだ。

1.モンタナ州ビッグスカイ:7万9726ドル(54万1842ドル)、9.2%
2.ノースカロライナ州ハタラス岬:6万3029ドル(37万9248ドル)、8.6%
3.ペンシルベニア州ポコノス:3万8079ドル(20万190ドル)、8.2%
4.テネシー州ガトリンバーグ:3万9693ドル(26万9523ドル)、7.8%
5.アラバマ州ドーフィン島:4万3316ドル(28万9623ドル)、7.8%
6.ノースカロライナ州カローラ:6万5222ドル(56万599ドル)、6.9%
7.ニューハンプシャー州コンウェイ:3万1971ドル(23万8930ドル)、6.5%
8.カリフォルニア州パームスプリングス:5万1483ドル(45万9857ドル)、6.4%
9.ジョージア州エリジェイ:3万971ドル(22万6685ドル)、6.4%
10.ジョージア州ブルーリッジ:3万6686ドル(29万1595ドル)、6.3%
11.バーモント州キリントン:3万7121ドル(21万8917ドル)、6.2%
12.ハワイ州カウアイ島サウスショア:6万5162ドル(59万3554ドル)、6.2%
13.コロラド州ヴェイル:6万5998ドル(64万8651ドル)、6.1%
14.フロリダ州キッシミー:3万3969ドル(25万210ドル)、6.1%
15.カリフォルニア州ビッグベア:3万5988ドル(31万3667ドル)、6.0%

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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