同社が、消費者や企業向け非接触型の集荷・配送サービスを提供するチータ(Cheetah)との協働を発表した以前の報道発表でも、同様の計画がほのめかされた。複数の企業が、新型コロナウイルスの流行により、消費者への直接販売を模索するよう促されてきたからだ。
インポッシブル・フーズは5月31日、植物由来の肉代替製品を配送することについて尋ねるコメントに対し、同社の公式ツイッターアカウントで「友よ、求めれば得られる。間もなく実現する」と述べた。
同社は以前にもツイッターで、ハンバーガーと段ボール箱、下に「Soon(間もなく)」と書かれた矢印とドアの絵文字を並べたコメントを投稿している。インポッシブル・フーズはその後のツイートでフォロワーに対し、宅配に関する発表を見逃さないようメーリングリストへの登録を促した。同社はまた今後、欧州に拡大する計画があることも示した。
インポッシブル・フーズは4月、チータとの協業をプレスリリースで発表し、その中で消費者向け直接配送にも言及した。インポッシブル・フーズとチータの協力関係により、消費者はまとめ買いでインポッシブル・バーガーのサードパウンド(約150グラム)パティを購入できる。
同社は報道発表で、次のように述べている。
「レストランやますます多くの食料品店を通して商品を直接消費者に販売しているインポッシブル・フーズにとって、チータとの活動は初の試みだ。インポッシブル・フーズは直販の需要も調べているが、現時点ではこれ以上の詳細は提供していない」
同社は、商品をレストランで販売することから始め、その後は食料品店も販売場として加えた。直販への移行は次のステップで、消費者行動の変化は移行の実現に必要なものかもしれない。新型コロナウイルスが流行してからは、食肉工場の閉鎖と価格の高騰により、植物由来食品の売り上げが増加してきた。米調査会社ニールセンのデータからは、植物由来代替肉の売り上げが264%上昇したことが示されている。
この危機の間、消費者への直接販売を決めた企業はインポッシブル・フーズだけではない。米食品・飲料大手のペプシコは、食料品店を通さず顧客の家まで商品を配送し、食品や飲料を消費者に販売するための新しいウェブサイトを2つ立ち上げた。
インターネットを介した食料品の買い物が便利であることに気づく消費者が増え、サービスへの需要が高まるにつれ、他の企業もこのトレンドに加わるはずだ。