なぜMAJICOが生まれたのか
MAJICOプロジェクトの発端は、顧が抱いていた想いでした。
「自分と同じ20代の女性たちと話すと、それぞれ、生き方に深い悩みを抱えていることに気づきました。自分にとっての幸せを見つけられていない。私自身、毎日忙しく過ごすなかで、周囲に流されていないか、自分の幸せな生き方とは何かと、いつも思い悩んでいました」
以前は、女性は結婚して家庭に入り子どもを産み育てることが幸せ、といったひとつのモデルがありました。ですが現在は、働き方やライフスタイルが非常に多様化し、若い世代にとって自分の指針となるモデルケース、将来像が見いだせない状況です。となると、幸せは自分で規定しなければならない。だからこそ周囲の価値観にまどわされず、自分に向き合うことが大切で、それをサポートするデバイスができないか、というアイデアから始まりました。
前原は、顧のアイデアに共鳴した一人です。
「私自身、顧と同じような悩みを持っていたので、MAJICOのようなデバイスがあったら心強いと思いました。悩みを抱える女性の助けになれたらと、このプロジェクトに参加しました」
一方、仲はMAJICOのアイデアを聞いて衝撃を受けたと言います。
仲 理紗(NRI)
「私はそこまで自分の生き方に悩んでいなかったのです。でも、MAJICOをつくる過程で悩んでいないのではなく考えていなかったことに気づき、自分と同じような境遇の女性に対しても、このアイデアを発信していきたいと思うようになりました。」
有志メンバーによる新しいコラボのかたち
組織も専門領域もそれぞれ異なりながら、本プロジェクトに自分なりの意義を見出して関わっている点で、MAJICOのメンバーは共通しています。
MMもARUMONも、イノベーションの推進を期待して生まれた組織です。本来の仕事は行いつつ、その業務とは異なる活動に取り組む有志メンバーによって運営されています。 MAJICOプロジェクトの推進役である吉富亮介は「これからの時代に新しいものを生み出す、新たなコラボのあり方」だととらえています。
吉富亮介
「MAJICOのプロジェクトは、有志団体同士のコラボである点に意味があると思うのです。元々私たち2社の有志団体が出会ったキッカケは、ONE JAPANという大企業の有志団体コミュニティです。日々のさまざまなディスカッションを経て信頼関係を築いていた中で、意欲やアイデアがあり、専門領域が異なる若手有志メンバーが、お互いを信頼しながら対等に関わることで、従来の企業内だけでは考えもしなかった新しいアイデアを実現できる手ごたえを感じました。今回のようなコラボプロジェクトをもっと行っていきたいと考えています。MAJICOのプロジェクトは完成に向けてまだ超えるべきハードルがありますが、プロジェクトメンバーが一丸となって進めていきたいと思っています」と今後に向けた思いを語りました。
(この記事は、NRI journalから転載したものです)