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IFPI(国際レコード連盟)が、世界の音楽マーケットの最新動向を発表した。2018年の音楽売上は前年を上回り、過去11年で最大のボリュームとなった。

IFPIによると世界の音楽売上は2018年に191億ドル(約2.1兆円)に達した。これは前年から10%近い伸び(9.7%増)で、4年連続の成長。また、2007年(184億ドル)以降で最大のボリュームとなる。年間9.7%という成長率は過去約10年間で最高の値だ。

世界の音楽売上は2001年に239億ドルを記録して以降、下落が続き、2014年には143億ドルまで縮小したが、その後は上昇基調にある。

売上191億ドルのうち、112億ドルがデジタルの売上だった。デジタル売上高は前年から21%以上の伸びとなり、IFPIが集計を開始して以降初めて100億ドルを突破した。デジタルが全売上に占める比率は59%近くに及んでいる。

成長を牽引するのはストリーミングで、今後もこの勢いは衰えそうもない。2018年のストリーミング売上は前年比34%増でおよそ90億ドル。有料のストリーミングの売上の伸びも、33%近くに達した。

一方で、有料ダウンロードによる売上は年を追うごとに減少しており、2018年は21.2%減だった。ダウンロード売上は今や全体のわずか7.7%でしかない。

CDやレコードなどの物理フォーマットの売上は依然として高く、音楽売上全体の約25%を占めている。しかし、このカテゴリの売上は昨年10%の減少だった。特にCDの落ち込みは激しく、回復の兆しは見られない。

レコード売上は13年連続で伸びており、昨年は6%増加した。しかし、レコードが世界の音楽売上に占める割合はわずか3.6%であり、CDの売上減を補うことにはなっていない。

音楽業界にとって、もう一つの大切な収入源が「パフォーマンス・ライツ」と呼ばれる、放送局や店舗から得る楽曲使用料だ。このカテゴリも10%近い大幅な伸びを記録した。パフォーマンス・ライツ売上は年間27億ドルに達しており、世界の音楽売上の14%を占めている。

また、広告やテレビ番組、映画での楽曲使用から発生する売上(シンクロナイゼーション売上と定義)も5.2%増で、全体の2.3%に達していた。

IFPIが発表した世界の音楽業界の、カテゴリごとの売上構成比率は下記の通り。

物理メデイア:25%
有料ストリーミング:37%
広告型ストリーミング:10%
ダウンロードとその他のデジタル:12%
パフォーマンス・ライツ:14%
シンクロナイゼーション:2%

編集=上田裕資

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