長年にわたってペプシコの最高経営者(CEO)を務めてきたインドラ・ヌーイが今年10月に退任することを明らかにしている同社は、売上高・利益の減少と株価の下落に悩んでいる。金融・経済情報を提供するモーニングスターによれば、昨年のペプシコの売上高は約635億ドル。5年前と比べておよそ0.6%減少している。純利益は同4.7%減の約49億ドル。株価は年初来、約2.6%値下がりしている。
一方、イスラエルのロッドに拠点を置くソーダストリームの業績は好調だ。昨年の売上高は約5億4300万ドルとなり、5年前から4.5%増加した。純利益は同11.1%増のおよそ7430万ドル。株価は年初来85%以上値上がりしている。また、同社の今年4~6月期の売上高は前年比31%増の約1億7150万ドル。純利益は同82%増の2610万ドルだった。
両社の統合がうまくいくとみる主な理由は、以下の4つだ。
1. 魅力的な「飲料水」ビジネス
ボドル入り飲料水の販売は大規模なビジネスだ。昨年までに2000億ドル規模の市場に成長しており、2021年には3500億ドル規模にまで拡大すると予測されている。さらに、米国でも炭酸水市場は大幅に成長しており、ボトル入り飲料水カテゴリー全体の伸び率を大きく上回っている。
再使用可能なボトルに入れた水道水に二酸化炭素を加えることで炭酸水をつくるソーダストリームは売上高利益率が高く、15%という魅力的な水準になっている。カーボン・フットプリントを減らしたい消費者にとっても、簡単にそれを実現させてくれる商品だ。