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ハードウェア及び半導体メーカーについて執筆

スマートサーモスタット(Courtesy of Nest)

Nestがスマートサーモスタットを2011年に発売したとき、世間は「シリコンバレー流のぜいたく品」と揶揄した。何の変哲もない電気器具だったサーモスタットを、iPhoneのような外見に変え、250ドルで販売したのだから人々がそう捉えるのも無理はない(Nestの共同創業者のトニー・ファデルは元アップルのエンジニアで、iPhoneの開発に携わった経歴を持つ)。

しかし、グーグルはNestに関心を示し、2014年に32億ドル(約3500億円)で買収した。現在はアルファベット傘下となった同社は、世界中で数百万台ものデバイスを販売している。

Nestはこれまで主にテック好きをターゲットにしてきたが、今後は一般層への拡大を図るため、廉価版のサーモスタット「Nest Thermostat E」(Eは”Everyone”を意味する)をリリースした。内部のハードウェアとソフトウェアは現行モデルとほとんど変わらないが、価格は80ドル安い170ドルに設定されている。

Nest Thermostat Eは、現行モデルと比べてデザインが大幅に刷新されている。例えば、室温設定などの操作を行うダイヤルはステンレス製からプラスチック製に変わり、ディスプレイも、フルカラー液晶からノングレア液晶に変更された。

プロダクトマーケティング担当ディレクターであるMaxime Veronによると、現行モデルはアート作品のように目立つようなデザインにしているが、Nest Thermostat Eはインテリアに溶け込むよう、色をグレー・カラースキームに変えたという。

Nest製品の強みは、居住者のスケジュールや好みを学習して室温を自動調整するアルゴリズムにあるが、一般層向けマーケティングにおいては、テクノロジー用語をあえて封印するという。

年間130ドルの電気代が節約可能

「新しい顧客層にリーチする上で、この製品がどのようなベネフィットを提供するかという点を強調していきたい」とVeronは話す。

ユーザーにとって最大のメリットは、電気代を大幅に節約できることだ。Nestによると、米国のユーザーはこのデバイスを使えば年間で131ドル~145ドルも節約できるという。

「Nest Thermostat Eによって我々の成長を加速させたい。我々の製品は、まだ多くの家庭において選択肢に入っていない。グローバル規模でインパクトを与えるためには、新たな顧客層にリーチする必要がある」とVeronは言う。

サーモスタットや電球に大金を払いたいと考える消費者は少なく、他のスマートホーム機器メーカーでも、製品を値下げしてマス市場への拡大を目指す動きが出始めている。Nestのライバルである「Ecobee」も、新型サーモスタットの「Ecobee3 Lite」を現行モデルよりも80ドル安い170ドルでリリースした。

スマートホーム業界では、音声アシスタントの成長が目覚ましい。Nestの開発者プログラム「Works With Nest」はスマートホームのハブとしての機能を持ち、3万5000ものデベロッパーが参加しているが、圧倒的に利用例が多いのがアマゾンのアレクサや、グーグルアシスタントとの統合機能だ。

「この分野ではアマゾンが先行したが、グーグルアシスタントも急速に追い上げている」とVeronは話した。

編集=上田裕資

 

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