米国の薬物乱用による10代若者の死者数、16年で倍増

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オピオイド系の薬物の使用はここ数年で、米国にまん延する深刻な問題となっている。そうした中で、10代後半の若者たちによるこれらの薬物の過剰摂取とそれによる死者数が、1999~2015年の間に倍増していたことが分かった。

1999年にオピオイド系薬物の過剰摂取で死亡した15~19歳の若者は人口10万人当たり1.6人だったが、2007年には同4.2人に増加。その後、2007~2014年の間には26%減少、同3.1人となったが、2015年には再び増加に転じ、同3.7人となった。

オピオイドによる危機的状況の中、一時的にはこの年齢の若者たちの死者数には減少が見られたものの、1999年以降の全体的な状況の深刻さは変わっていない(2007~2014年には、男子の死者数が3分の1に減少。女子の死者数はこの間、ほぼ同水準で推移した)。

米疾病対策センター(CDC)によれば、死亡した若者たちの大半はオピオイド系薬物の過剰摂取による事故死だ。特にヘロインが原因の場合が多い。また、2000~2014年に薬物の過剰摂取で命を落とした人は、米国全体では約50万人に上っている。
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1999~2015年に薬物の過剰摂取で死亡した15~19歳の若者の数(人口10万人当たり)
出典:全米保健医療統計センター(NCHS)

編集=木内涼子

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