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1936年に初飛行。約23,000機が生産された。全長約9m。航続距離は約1,840km。

第二次世界大戦期に英国を守った戦闘機スピットファイア。
そのエレガンスと卓越した技術をもつ戦闘機の名を受け継ぎ、ひとつの時計が誕生した。

英国を救った戦闘機。イギリス人は、愛情と敬意を込めてスピットファイアを、そう讃える。第二次世界大戦において、当時、無敵と謳われたドイツ空軍に真っ向から立ち向かって、イギリス本土への上陸を防いだからだ。ドイツが誇るメッサーシュミットに抗するべく、当時の最新鋭戦闘機として開発されただけのことはある。"Battle of Britain"と称される英国本土上陸作戦の前哨戦において、イギリスの空を守りぬき、その後長きにわたってイギリスの最前線を守り続けたこともあって、人々に愛され続けている。

輝かしい戦績に加えて、優美な機影と身のこなしの優雅さもスピットファイアの魅力だ。楕円を描くように広がる主翼の形状が特徴的で、同時代の航空機の武骨さとは一線を画している。その主翼は巧妙な加工で極めて薄く作られており、高性能のロールスロイス製マリーンエンジンを搭載することにより、高速での飛行を実現した。機動性の高さもまた、この機体が傑作として語り継がれる理由のひとつだ。

このスピットファイアに強い思い入れをみせるのが、実直なものづくりで定評のあるスイスの機械式時計マニュファクチュール、IWCだ。今年3月、IWCは、招待したゲストにスピットファイアの実機飛行体験という驚きの企画を用意した。

IWCがスピットファイアのフライトを実現した背景には、同社におけるパイロット・ウォッチの長い歴史がある。1903年にライト兄弟が初飛行に成功し、航空時代の幕が開けて以降、計器の分野も共に進化してきた。ちょうどクロノグラフの進化がオリンピックやレースといった競技の世界と共に発展してきたのと似ている。航空計器から発展して、ウォッチとしてパイロットが腕に身につける必要性が生まれたのは、1930年代になってからだ。1927年にリンドバーグが単独での大西洋横断に成功して以降、航空分野の発展が加速したことも、大いに関係している。

人々がパイロット・ウォッチに惹きつけられる理由は、そうした航空分野への憧憬に加えて、空の上というシビアな環境での使用に耐えるべく、精密さや実用性の高さが求められるからに違いない。パイロットがフライトスーツの上から着用することを想定した大ぶりなダイヤル、視認性を重視して夜間に光る加工が施されたインデックスといったディテールの一つひとつに空への憧れが詰まっている。

IWCは、1936年という早い段階で、初の「スペシャル・パイロット・ウォッチ」を世に送り出している。大ぶりなダイヤルを頑強な風防が覆い、その周囲を矢印マーカー付きの回転ベゼルが取り囲む。耐磁性脱進機に加えて、夜光性の針とインデックスを備えるなど、プラグマティックを旨とする設計だった。特筆すべきは、イギリス空軍のために開発された「マーク11」だ。航空機の計器を髣髴とさせる文字盤は、徹底的に無駄を排除したもので、必要な数字が整然と並ぶのみだ。そのデザイン哲学は最新の「マーク18」にも色濃く引き継がれている【写真】

時は流れて2003年。IWCはスピットファイアの名を冠したパイロット・ウォッチ・シリーズを発表した。その新作は、空に舞う機体を思い起こさせるスレートの文字盤を組み合わせて、ケースバックにスピットファイアの機影がエングレーヴィングされるなど、その世界観を色濃く継承している。



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text by Yumi Kawabata, edit by Tsuzumi Aoyama

 

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