「共々」の意味とは?
「共々(ともども)」の意味とは、「一緒に」「共に」というニュアンスをより強く表す言い回しです。通常「~と共に」と同じような場面で使われますが、より相手との一体感や同時に行動する意思を強調したいときに「共々」を選ぶことが多いです。
たとえば、「家族共々お世話になりました」と言った場合、自分だけでなく家族もあわせて世話になったという、一緒に行動・気持ちを共有していることを伝える表現となります。
ビジネスシーンでの使い方
ビジネスの場面でも、「共々」は関係性が密接な相手や複数の人・物事をまとめて表現したい場合に用いられます。たとえば、会社訪問に社内メンバーが総出で行く場合や、取引先への挨拶で家族やスタッフの感謝をまとめて伝えるときなどです。
ただし、あまりにも丁寧な表現と合わせて使うとくどくなりすぎることがあるので、相手との距離感や文章全体のバランスを考慮して使用することがポイントです。
「共々」の正しい使い方
「共々」を使う際に意識したいのは、「一緒に」や「連帯感」を強調したい場面で使うことです。たとえば、以下のような場合があります。
感謝の気持ちをまとめて伝えたいとき
- 「社員共々、お礼を申し上げます。」
- 「家族共々、お世話になりました。」
「共々」を使うことで、一緒に関わった人々も含めて感謝の気持ちを示すことができます。
行動や状況を共有する場合
- 「協力会社と共々、このプロジェクトを成功させたいと考えています。」
- 「課長と共々、次回の会議に出席いたします。」
誰かと共に行動するという意図を、より強い連帯感をもって表現する際に「共々」を使います。
類義語・言い換え表現
「共々」と似た意味を持つ表現はいくつか存在しますが、それぞれニュアンスが微妙に異なります。シーンに合わせて上手に言い換えを行うと、コミュニケーションがスムーズになります。
「一緒に」
「一緒に」は最も一般的で、広く使われる表現です。フランクな印象を与えるため、ビジネス文書ではやや軽い印象になる場合があります。日常会話やくだけた場面では効果的な表現です。
「~と共に」
「~と共に」は、「共々」よりもややかしこまった感じが薄く、ビジネスメールなどでもよく使われます。「共々」ほど強調しないで済みますが、文書全体のかしこまり具合とバランスをとりやすい表現です。
「連れ立って」
「連れ立って」は、主に口頭や日常会話で「複数人が連れ立って行動する」という意味を強調する際に使われる言い回しです。ビジネス文書ではあまり用いられませんが、カジュアルな雰囲気で「一緒に」を示すときに使うことがあります。
ビジネスでの使用例
「共々」を使いこなすことで、ビジネス上での連帯感や協調性を上手に表現できます。以下では、具体的なビジネス文書や口頭での例を紹介します。
メールでの使用例
- 「○○株式会社の皆様におかれましては、社員共々心より御礼申し上げます。」
- 「取締役と共々、来週のミーティングに参加させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
「共々」をメールで使う際は、フォーマル度を保ちつつ、相手との関係性を配慮して使うと自然な印象を与えられます。
口頭・会議での使用例
- 「〇〇さんと共々、この計画を成功へ導くために全力を尽くします。」
- 「幹部メンバーと共々、今後の方針について改めて議論いたします。」
口頭で使う場合は、その場の雰囲気や相手に合わせて調整し、過度にかしこまりすぎないように気を配ると良いでしょう。
まとめ
「共々(ともども)」は、「一緒に」「連れ立って」などの意味を強調しつつ、ややかしこまったニュアンスを添える表現です。感謝や行動を複数人・複数対象と共に示したい時に有効で、ビジネスシーンでも丁寧なニュアンスを保ちながら連帯感を強調できます。
類義語としては「一緒に」「~と共に」「連れ立って」などが挙げられますが、フォーマル度合いや使用シーンに合わせて使い分けるとより適切です。相手との関係性や文書のかしこまり具合を考慮しながら「共々」を上手に活用し、連帯感をアピールできる場面を増やしてみてください。