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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生してから最初の12カ月間で、ミシガン大学病院(ミシガン・メディシン)では、摂食障害を抱える青少年の入院数が2倍以上に増加した。80の病院から集めた医療記録データの分析によれば、2020年3月以降、青少年の摂食障害患者の数は25%増加しているという。米国摂食障害協会が運営する電話相談サービスの相談件数は、パンデミックのあいだに40%増と急増している。

摂食障害の増加の引き金となりうる3つの要因がある。孤立、生活習慣の乱れ、不安の増大だ。世界がロックダウンに突入したのに伴い、人口の大多数はその3つすべてに見舞われた。

一方で、パンデミック中に摂食障害を経験したある大学生は、若年成人や青少年がソーシャルメディア上で直面した独特のプレッシャーについて、次のように語っている。「ソーシャルメディアでは、パンデミック中に体重を増やさないことや、スリムでいるための努力といった会話が広く交わされていました。多くの人は、減量や食習慣の変化を、『自分磨き』と同一視していました。私は本当にそれに影響されました」

治療センター「エミリー・プログラム」の最高戦略責任者を務めるジリアン・ランパート(Jillian Lampert)博士は、若者に対するソーシャルメディアのそうした影響は意外ではないと話す。「コロナ禍がもたらした孤立状態により、ソーシャルメディアプラットフォーム上のメッセージはどれも、人々と世界をつなぐ主要な交流の一部になっていました」

また、パンデミック中に採用された遠隔医療モデルは、対面での治療のかわりにはならないことも明らかになっている。摂食障害患者を対象にしたある調査では、パンデミック中に遠隔医療による治療を受けた患者の74%で、対面治療よりも効果が低かったことがわかった。

摂食障害の治療に関しては、大きな金銭的障壁が依然として存在している。したがって、摂食障害に苦しむ若者の数は、治療センターや病院の統計で捕捉されているよりもさらに多い可能性がある。

2016年の時点では、摂食障害の入院治療の平均費用は1万9400ドルで、平均入院期間はおよそ14日間だった。保険会社の多くはなんらかの金銭的サポートを提供しているが、通院もしくは短期のメンタルヘルス治療にしか保険が適用されない場合もある。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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