iPhone向けチップのサプライヤーであるTSMCが、iPhone 8に搭載される「A11」チップの量産体制に入ったことが明らかになった。Economic Daily Newsによると、TSMCは9月に予定されるiPhone 8のリリースに合わせて、7月末までに5千万個を、年末までに1億個を製造する予定だという。
この数字から、iPhone 8の初回生産台数が、2016年にリリースされたiPhone 7とiPhone 7 Plusを上回ることが推測される。これはiPhone 7シリーズがiPhone 6Sのマイナーアップデートに過ぎなかったことを考えると、当然のことだと言える。
iPhone 8は5.8インチ有機ELディスプレイを搭載し、上下のベゼルを薄くしてホームボタンを廃止するなど、次世代フラッグシップモデルと呼ぶにふさわしいデザインの刷新が予想される。アップルとしてはiPhone 8の投入で需要を大きく喚起したいところと思えるが、TSMCに発注したチップの数量からは、同社がスマホ市場の成熟化を懸念し、その生産台数に対しやや慎重になっていることも推測できる。
A11チップは、10nmプロセスを用いて製造されており、従来よりもトランジスタ密度が高く、電力効率とパフォーマンスに優れている。しかし、iPhone 8に関しては、当初予想されていた機能のいくつかが見送りになったとの報道もあり、価格が1000ドルを超える端末がどれだけ売れるかには懸念も浮上している。
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