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国内

2023.08.07 07:30

インド著名起業家がCOOとして参画、日本発のデカコーンを狙え

──人事についてのメリットと今後の課題がありましたら、お聞かせ下さい。

神谷:弊社は昨年度、インド工科大学・インド経営大学院から1万人以上の応募があり、インド工科大学の中でもトップクラスの学生を採用出来ました。彼らは、地頭が非常によく、グローバルな才能を持ち併せ、当然ながら母国インドという市場への理解も深い。しかしながら課題点も残りました。

新卒採用を行なってきた為、日本人シニアがインド人ジュニアと働く、という、いびつな構造になった事です。日本人がインド人を使う、というような発想は、今や時代遅れです。彼らの力を最大限活かすためにも、インド工科大学の最優秀層からもリスペクトされるようなインド人経営者を採用する必要性を強く感じていたので、今回のShubham Gupta氏に白羽の矢を立てた経緯もあります。なので、可能性が広がるインドにおいて、いかに社員一丸となってビジョンを実現していくかが今後の課題です。

左から順に:I’mbesideyou CEO 神谷渉三、I'mbesideyou India COOに就任したShubham Gubta氏、I'mbesideyou共同創業者 安藤高太朗、同共同創業者の能勢康宏

左から順に:I'mbesideyou共同創業者 安藤高太朗、I'mbesideyou India COOに就任したShubham Gubta氏、I'mbesideyou CEO 神谷渉三、同共同創業者の能勢康宏

インドの若さとパワーでグローバル進出を加速、心のインフラ整備へ

創業からわずか3年で、「社会全体を学校にする」というビジョンが一歩一歩確実に実現している「I'mbesideyou」だが、実現指数を「まだ10万分の1くらい」と謙虚に分析する神谷社長。あのユニクロも2019年からインドへの出店ラッシュを押し出すなど、名だたる企業からもインドは注目されている。

──現地法人にインドを選んだ理由について、お聞かせ下さい。

神谷:インドは間違いなく2020年代の主役となる国です。街を歩けば多くの子供達を目にします。若く、希望にあふれた世界一の人口大国では、様々なトライアンドエラーが日々なされ、スタートアップのサービスが、日々の生活を次々と変えています。私は、昨年5回米国を訪問しましたが、日本発のグローバル・スタートアップを目指す時、直接アメリカに日本人が乗り込んで米国市場の制覇を目指すのではなく、まずインドで事業を展開し、インドの人たちと共に米国市場を獲得しにいく方が成功確率が高いと考えたのです。それが、インドを選んだ理由です。

──コロナ禍に創業されて、アフターコロナの現在、様々な可能性が広がっていますが、これから見える未来とは何でしょうか?

神谷:創業から一貫して変わらないのは、「社会全体を学校にする」というビジョンです。すべての人がリスペクトしあい学びあう場所にする。このビジョンを実現するためにI'mbesideyouは存在しているのです。Well Beingとは、WHOの定義では「肉体的、精神的、社会的に満たされた状態」を指していて、体の健康については多くの研究開発や医療設備が整ってきました。ところが、心の健康や健全な人間関係を築くことについては、ほぼインフラが未整備な状態。だからこそ、I'mbesideyouはそのインフラを創り上げ、「心の健康や健全な人間関係」を世界中の人々に提供していきたいと考えております。そんな私達を応援していただければ嬉しいです。

文=中村麻美

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