健康は物語の一部である。だが変化はウェルネスにとどまらない。人々は依然として、テーブルに置かれたボトルや脚付きグラス、ペアリング、乾杯を望んでいる。いま彼らが求めなくなりつつあるのは、そうしたあらゆる場面にアルコールが必ず付随することである。
ノンアルコールワインを買っているのは誰か
この話は世代とも関わる。Wine Market Councilの2025年調査によれば、ワイン愛飲者に占めるミレニアル世代は31%で、ベビーブーマー世代の26%を上回った。Z世代の比率は14%に上昇している。さらに示唆的なのは、ワインが日常の定番というより、特別な機会の飲み物として見られる傾向が強まっていることだ。同時に、Z世代の24%、ミレニアル世代の21%は、気分と睡眠、エネルギーを改善するために、過去1年で飲む酒の種類または量を変えたと答えた。
この結果が表すのはワインへの拒絶ではない。ワインがどんな場面に適するのかを見極めているのだ。
マンドワイラーは、その変化の背景として複数の要因を挙げる。例えば、ソバーキュリアス(飲酒を見直す好奇心)、GLP-1受容体作動薬(肥満治療薬)の使用、そしてコロナ禍に形成された習慣を消費者が再考していることだ。
「ソバーキュリアスな人、GLP-1を使っている人、コロナ禍で飲酒量が増えすぎた人が、社交性は保ちつつ大幅に減らす必要があると気づいたことが、ノンアルコールカテゴリーが成長した理由だと思う」と彼女は言う。
多くの消費者は飲酒文化の外に出ようとしているのではない。より選択的に、その内側にとどまろうとしているのである。これはワインブランドにとって現実的な機会を生む。ノンアルコールワインは、消費者がアルコールを選ぶことをためらいがちな場面での関連性を保てる。平日の夜、仕事に近い会食、心身の健康向上に取り組む期間、気軽な社交の集まりなどである。
消費者は「ワインは要らない」と言っているのではない。むしろ、「ワイン的な場面を望むたびにアルコールが必要なわけではない」と言い始めている。
なぜワイン業界は注視すべきか
ワイン業界は長年、若い成人とどう接点を持つか、節酒にどう対応するか、より細分化された飲料文化のなかでどう存在感を保つかを問い続けてきた。ノンアルコールワインはそれらすべての問題を解決するわけではない。だが、その交差点に位置している。
消費者は柔軟性を求め、小売は成長を求め、生産者はより多くの機会での関連性を求める。従来型ワインは圧力にさらされている。ノンアルコールワインは、それらのニーズに同時に応え得る。だからこそ、このカテゴリーはこれまで以上に真剣に扱われるべきだ。長い間、ノンアルコールワインは主に禁酒者やDry Januaryの参加者向けの商品として語られてきた。そうした層は今も重要である。だが、より大きな機会は「頻度」にある。
アルコール摂取を減らした消費者も、従来型ワインを飲む頻度以上にワイン文化に触れていたいと考える可能性がある。ノンアルコールワインはそこで、カテゴリーの存在感を拡張できる。


