━━Hustle Fundでは新興VCやエンジェル投資家のためのCamp Hustleというキャンプ型カンファレンスを毎年開催していますね。私も今回参加させてもらって、コミュニティの熱量や、腹を割った関係性が醸成される様子を見て、とても感心しました。あのイベントは元々どういった想いから始まったのですか?
Shiyan:Camp Hustleは、プライベートマーケットの投資家同士が「本音でつながれる関係(authentic connections)」を築ける場をつくりたい、という想いから生まれました。私たちは、パブリックマーケット投資家の“聖地”とも言えるバークシャー・ハサウェイの年次総会にインスパイアされて、それに似た、プライベートマーケット版の投資家の集まりを、もっとカジュアルでオープン、そして協力的な“サマーキャンプ風”の雰囲気でつくろうと考えました。
Camp Hustleでは、建前のない本音の会話、弱さを見せられる空気感、そして取引を超えた関係構築が自然と生まれるような環境を意識的に設計しています。
シリコンバレーのような協調的な環境であっても、こうした非・取引的なつながりをつくる場は、実はとても希少です。私たちは、まずは投資家同士が“人として”信頼関係を築くことで、将来的により良い協業や投資機会につながると信じています。
いまのテック業界には、本当の意味での“オーセンティックな関係”が大きく欠けていると感じています。だからこそ、Camp Hustle以外でも、創業者たちがより深くつながれるような、同じ価値観をもったイベントを継続的に開催しています。
━━今回のCamp Hustleには、JETROやTechStar Japanからの参加者もいましたが、日本のスタートアップエコシステムについては、どんな印象をお持ちですか?
Shiyan:とてもポテンシャルがあると思います。フィンテック、ロボティクス、ヘルステック、ディープテックなどで技術力が高く、独自性もあります。
一方で、日本市場が比較的大きく、IPOが比較的早期に実現できるため、「国内で完結してしまう」傾向もあると思います。海外展開のモチベーションが生まれにくい。だからこそ、“越境型の成功モデル”をもっと可視化する必要があります。「Shohei Ohtani(大谷翔平)」のような、日本発グローバルスタートアップのヒーローが求められているのではないでしょうか。


