3.『The OA』（2016年～2019年）
超自然的ミステリーシリーズ『The OA』は、SFと精神世界探究の境界を曖昧にする。物語は、失踪していた一人の若い女性が7年ぶりに姿を現し、臨死体験を経て特殊能力を授かった上に、見えなかった目が見えるようになったと語るところから始まる。このシリーズは視聴者に、生と死の境界線や、そのあいだにあるものについて再考を迫る。『The OA』は、私たちの最も根源的な実存上の恐怖や、死後の世界への関心を呼び起こし、夢や「死後の生」、別の現実を結びつける相互のつながりを掘り下げていく。紡がれる物語は、不安であると同時に希望に満ちており、私たちは否応なく、自分自身の存在について考えさせられる。
臨死体験の研究によれば、こうした現象を経験した人々はしばしば、現実認識が根本的に変わったと語る。相互の結びつきをより強く感じるようになったり、時間認識が変化したことなどが語られる。
このシリーズは、人々の現実認識の在り方や、夢の本当の意味についての理解を変化させる。世界観が揺らぎ変容する体験を、生死の境をさまよわせることなく提供してくれるのだ。
（forbes.com 原文）
