FRBは18日、0.5パーセントポイントの利下げを発表した。これを受け、S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均は、19日に最高値を更新した。金利の引き下げは、一般的にグロース株の追い風になるが、今回もその例外ではなかった。S&P500の情報技術セクターは3.1%の上昇を見せ、指数全体の1.8%の上昇を大きく上回った。
19日に最も時価総額を伸ばした米国企業は、アップルとエヌビディアだった。アップルの株価は3.7%上昇し、時価総額は1240億ドル増加した。一方、エヌビディアは4%上昇し、時価総額は1220億ドル(約17兆4000億円)増加した。この2社の時価総額の伸びの合計は2460億ドル(約35兆円)に達している。
他のハイテク大手の株も同様に急騰し、電気自動車(EV)メーカーのテスラは7.4%高、不動産賃貸のAirbnbは5.2%高、ソフトウェア大手セールスフォースは5.4%高、半導体メーカーのAMDとブロードコムは、それぞれ5.7%高と3.9%高だった。
この上昇は、ハイテク株以外にも広がった。建設機械メーカーのキャタピラーは、建設プロジェクトの活性化への期待で5.2%上昇した。また、銀行株も好調で、特にシティグループ(5.3%高)やゴールドマン・サックス(4%高)などの大手がローン取引の増加見込みを受けて上昇した。
しかし、この日のS&P 500の構成銘柄の中で最も好調だった株は、意外なことにハイテク株でも金利に密接に関連する株でもなく、レストラン大手のダーデン・レストランツだった。イタリア料理チェーンのオリーブガーデンなどを運営する同社は、19日朝にウーバーイーツとの提携を発表し、株価を8%急騰させた。
一方、19日に史上最高値を記録した銘柄としては、ネットフリックスやメタ、プライベートエクイティ大手のブラックストーンが挙げられる。
フォーブスのリアルタイムビリオネアリストによると、世界の富豪ランキングの上位15人は、19日に合計450億ドル(約6兆4000億円)の資産を増加させた。中でもテスラのイーロン・マスクとメタのマーク・ザッカーバーグが最も多くの資産を増やし、それぞれ70億ドル以上を追加している。
(forbes.com 原文)