9月25日は国連がSDGsを採択したGlobal Goals Dayだが、その日を含む1週間はSDGs週間とされている。エルメスやルイ・ヴィトンなど60の高級ブランドバッグのシェアリングを行うラクサスは、この時期をSDGs強化週間として、バッグの丁寧な扱い方を紹介している。「作りすぎを考える」として、なかば使い捨てに近いファストファッションとは違う、一流デザイナーが作った「本物」をみんなで大切に使う文化を提案している。
ラクサスは、2015年にサービスを開始してから9年間で85万回以上の貸し出しを行っているが、その間に廃棄されたバッグはひとつもない。返却されたものを丁寧にメンテナンスして再び貸し出している。これには利用者の心がけも貢献している。ラクサスは、バッグを長持ちさせる使い方を伝え、利用者もそれを守っているのだ。
ひとつは、日やけ止めやハンドクリームをバッグに付けないこと。高級バッグはほとんどが水性の染料や顔料を使っているので、付着した油性のクリームを落とそうとすると本来の色が失われてしまう。クリームを塗ってさらさらになった状態でも、汗などの水分でバッグに移る恐れがある。そこで、持ち手にスカーフなどを巻いて使うことを勧めている。
また、ボールペンの油性インクも取りにくいため、ペンケースを使う。こうした油性の汚れはアルコールシートなどは使わず、プロに対処を依頼してほしいとのこと。雨などの水分はシミになりやすいので、すぐに拭く。革製も布製も、濡れたらしっかり乾かしてから使うのがよいそうだ。これらはラクサスのサービスに限らず、所有しているバッグ類を長持ちさせるコツにもなる。
利用者の意識の高さは、バッグの配送にリユース箱の使用を指定する人が約9割という数字にも表れている。いいものを大切に長く使う。昔から言われてきたことだが、この時代になってさらにその精神の重要性が実感される。
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