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2024.03.25

「世界一変わった会社」がファンを創ったSNS戦略 売り込まない営業組織はこうしてできた

セレブリックスが主催する営業の祭典「Japan Sales Collection 2024」のハイライトともいえる営業コンテスト「THE INNOVATORS」。優勝した「トゥモローゲート」の「売り込まない営業組織のつくり方」とは──。


営業支援を行うセレブリックスが主催する営業の祭典「Japan Sales Collection 2024」で、目玉イベントとして革新性の高い「営業の仕組み」や「成果の出る組織づくり」を競い合うコンテスト「THE INNOVATORS」が行われた。優勝したのは、企業ブランディング事業を展開するトゥモローゲート。「売り込まない営業組織のつくり方」としてSNSによるファン化戦略を提唱する同社常務取締役の西崎隼平(以下、西崎)に、その要諦を聞いた。

アポイント率が劇的に向上

「営業を憧れの職業にしたい」。プレゼンテーションの冒頭、西崎はそう高らかに宣言した。テレアポは迷惑な存在で、営業職はブラックだというイメージが世間にあるが、それは過剰なノルマが原因だと西崎は指摘する。SNSの活用でそのイメージをくつがえすのが、西崎の狙いだ。

「買うか買わないかは別にして、知っている人であれば普通、話だけは聞いてくれるので、迷惑とは言われません。営業パーソンらが個人のSNSでファンをつくり、そのファンにアプローチすればいいのです」

ニュートラルワークスの調査によると、小売り業界でSNSが売り上げにつながったと回答した企業はわずか16%だが、それは、運用の仕方が間違っているからだという。



「公式アカウントしかない企業も多いですし、個人で運用していても、『○○でお悩みの方へ』などと投稿し、いきなりコンバージョンを取りにいく人や、いつまでも問い合わせを待っている人が多い。SNSはモノを売るのではなく、ファンをつくることを目的にするべきなのです」

西崎によれば、SNSはやり方を間違わなければ必ず成果が表れる。そのやり方として必要なのは「動機」「手段」「待遇」の整備だ。まずは社員に自発的に取り組ませる「動機づけ」が重要だと西崎は強調する。

「業務命令で強制的に書かされた投稿に、誰が共感するでしょうか。自発的につぶやかせるための仕組みをどうつくるかを考え、当社ではイベントを打ちました」

同社では2019年、18人の社員にSNSのアカウントを開設させ、フォロワー数を競わせる「ブラックな社員選抜総選挙」を実施した。イベントの最終週には、大阪・御堂筋線なんば駅のホームの柱広告をジャック。社員をひとりずつ紹介するポスター広告を18枚、掲示した。

「目的はメンバーにSNSをやりたいと思わせるきっかけをつくること。さらには『こんなことを本気でやる会社』というブランドポジションを得るためでもありました。効果はてきめんで、十数パーセントだった受注率がイベント終了後には、二十数パーセントに跳ね上がりました。それまで私たちは、『面白いものをつくります』と営業先に言ってはいたものの、具体的にイメージしてもらうのは難しく、思うように受注につなげられずにいました。それがイベントを打ったことで、『何か変なことやってくれそう』という期待感に変わったのです」

次に着手すべきは「手段」の整備だ。ターゲットと期待する効果を明らかにし、そのためにどんな価値提供をするか、まずは、方針の設計が必要だと西崎は言う。

「自分たちが強みとしている分野と、ターゲットとなるユーザーが欲しい情報をかみ合わせる『SNSのターゲティングシート』を私たちは作成しています。これがずれると、ミスマッチが起きます。本当は実力がないのに見せかけの投稿でファンを獲得しても、後で『期待していたのと違う』と思われ、ファンは離れていきます」

親和性の高い分野で発信しないと、成果は期待できない。さらにはファンを獲得しても、それで自然と成果が上がるわけではない。次のステップとして、攻めのアプローチが必要だ。その手段として活用すべきはDM(ダイレクトメール)だという。

「SNS上でコミュニケーションを取っている社長に当社のチームがDMを送ったところ、アポイント率が40~70%になりました。自分のファンであれば、話を聞いてくれるのです」

最後は「待遇」の整備であり、これが最も大事だと西崎は言う。

「『動機』と『手段』があっても給料が上がらないのであれば、誰もSNSをやりたがりません。当社では、フォロワー数に応じて支払うSNS手当や、バズったときに支払うバズ手当などがあります」

こうした制度にはコストがかかるが、ぜひ取り入れてほしいと西崎は呼びかける。

「集客をするには、必ず何らかのコスト投下をします。どうせやるなら一過性のものではなく、SNSのように永続して残していくべきものに投資をするべきです」

ビジョンの定義の明確化が不可欠

企業がSNSで成果を上げるためには、これら3つの施策が不可欠だが、それで十分ではない。社員たちが自社のビジョンを共有することが必要だ。それを正しく理解していなければ、SNSで発信しても狙った成果にはつながらない。同社では「ビジョンマップ」がその役割を果たす。

「『世界一変わった会社で、世界一変わった社員と、世界一変わった仕事を創る。』が当社のビジョンですが、社員が増えると、『変わった』の価値観が人によって違ってくることがわかりました。その定義を明確にするために考えたのが『ビジョンマップ』です。話し合いの結果、『変わった』を『オモシロイ』と定義し、たどり着いたのが『ささる×あがる=ひらく』の方程式。人の心に刺さり、定量的成果が上がることで、『オモシロイ』が実現すると考えました」

ビジョンを明確にすることで、効果的な企業ブランディングや採用活動もできるようになる。その大きな武器になるのがSNSであり、これからますますSNSは重要になっていくと西崎は言う。

「オウンドメディアが、今後より評価される存在になるでしょう。SNSは自社の情報発信ができるオウンドメディアだと思います。何を売るかよりも誰が売るかが問われる時代、『誰』をはっきりさせるためにオウンドメディアが重要になるのです」

同社は、5年かけて培ってきたこうしたSNS運営のノウハウを、顧客にも提供している。一例を挙げると、八百屋「八百鮮」は、社長がゼロからSNSをスタート。「八百屋を、日本一かっこよくする」というビジョンに合わせた投稿を続けたところ、フォロワー数が2万を超えた。

「社員の採用が課題でしたが、当社が支援したことでSNS上に同じ思いをもつ人が集まるようになり、ほどなくして5人採用できました。売上高も3年で20億円から40億円に倍増したのです」

企業ブランディングを支援することで「世界一変わった会社」を目指すトゥモローゲート。その道筋はすでに描かれている。

「中期ビジョンとして、25年までに『大阪で一番オモシロイ』と言われる会社になることを目指しています。それを実現するために、サービスの単価を上げていきたい。値下げをしたら時間をかけられなくなり、面白いサービスをつくれなくなるからです。『今がいちばん安いです』と言えるよう、クオリティを上げていきたいです」



Japan Sales Collection 2024

営業について「わかる・味わう・高め合う」をコンセプトに開催する、年に一度の営業エンターテインメント。営業力を競うコンテストや、営業の最新情報、これからの営業活動を知ることができるトークセッションなど、営業に関する情報を一気に公開している。主催は営業支援企業のセレブリックス。

革新性を競い合うコンテスト「THE INNOVATORS」

営業組織の革新的な取り組みをピッチ形式で披露し、豪華審査員によるフィードバックを受ける、挑戦者にも視聴者にも刺激を与える、「高めあう」コンテスト。審査基準は大きく分けて3つ。1.成果に対する評価、2.表現力に対する評価、そして3.社会性や話題性に対する評価である。

Japan Sales Collection 2024
https://cerebrix-collection.com/jsc2024/

にしざき・じゅんぺい◎トゥモローゲート常務取締役、最高戦略企画責任者、ゼネラルマネージャー。外資系不動産コンサルティング会社を経て2016年にトゥモローゲート入社。17年、取締役に就任。営業企画部門を確立させるかたわら、理念構築、評価制度構築などのサービスを事業化。これまで50社以上の理念構築、組織コンサルティングに携わる。

Promoted by セレブリックス | Text by Fumihiko Ohashi | photographs by Shuji Goto | edited by Akio Takashiro

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